研究課題/領域番号 |
18048021
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
瀧口 金吾 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教 (20262842)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 巨大人工膜小胞(リポソーム) / 細胞骨格 / 分子モーター / 細胞運動 / 光学顕微鏡 / 人工モデル細胞 / 巨大人工脂質膜小胞 |
研究概要 |
細胞や細胞内小器官は、膜によって恒常性を維持し機能を発揮している。膜はそれらの機能に応じて特異的な形を取る一方、周囲の環境やシグナルに応じて形態を変え運動もする。これら膜の挙動を制御しているのは、膜と相互作用する細胞骨格だと考えられている。従って細胞骨格が膜の動態を制御している仕組みを知ることはダイナミックな生命現象を理解する上でとても重要である。これまでの研究成果として、巨大リポソーム内にアクチンとアクチン線維束化蛋白質を封入しアクチンの束を重合形成させることによって、一定の形態をリポソームに誘導できることを明らかにしてきた。 しかし、細胞は形態を維持するだけではなく変形や運動も行う。この時、多くの調節蛋白質によって制御された多くの分子モーターが働いていると考えられている。従ってこれからは、細胞骨格様ネットワークの再構成系だけではなく、分子モーターも巨大リポソーム内へ組込むことによって、形態形成と共に運動や変形も模倣できる様な人工細胞モデル系を構築し研究に利用して行くことが必要である。そのためには分子モーターやその「燃料」であるMg-ATPも同時に組込んだ巨大リポソームを作成できなければならない。ところが従来の静置水和法では、2価の陽イオン存在下では巨大リポソームを安定に作ることが難しい上、蛋白質の封入にも限界があった。本研究では、近年開発された新規の巨大リポソーム作製法、Spontaneous Transfer Methodを用いることによって上記の困難を克服し、より生理的な塩強度条件下で高濃度のアクチン線維とミオシンの限定分解産物でそのモータードメインからなるHMMを同時に含む巨大リポソームを効率よく作製することに成功した。
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