研究課題/領域番号 |
18048027
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
齊藤 博英 京都大学, 生命科学研究科, 助教 (20423014)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
2007年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2006年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | RNP / 試験管内進化 / 合成生物学 / ナノバイオロジー / 分子設計 / 生命の起源 / RNA / 翻訳 / シンセティックバイオロジー / 人工蛋白質 / 進化分子工学 / 人工細胞 |
研究概要 |
生命の起源において、核酸や蛋白質などの化学物質から、進化する生命システムがいかにして誕生したのかという問題の解決は、生命科学が目指す大きな目標の一つである。機能性核酸や蛋白質を人工的につくることは可能になりつつある。しかしながら現在、生体分子複合体や、それらの相互作用が形成する人工遺伝子発現制御システムを構築する必要性が高まっている。本研究では、RNA-蛋白質複合体(RNP)を利用した人工分子のデザインや試験管内進化、またそれら人工分子を活用した新規翻訳制御システムの構築を目的とする。本年度は、コンピュータモデルによるRNA分子設計法と試験管内進化法を融合した独自の技術、「分子デザイン・セレクション法」を開発し、論文として発表した(Shiohara et al ; Nucleic Acids Research,2009)。さらに、古細菌に存在するリボソーム蛋白質と、それに特異的に相互作用するRNAモチーフを利用して、新たなRNP型人工分子のデザイン、及び人工リボスイッチの構築をおこなった。具体的には、一辺が10nmのRNPから構成される三角形状のナノ構造体を分子設計し、実際にその構造体形成を原子間力顕微鏡(AFM)により観察することに成功した。これは、ナノスケール構造体の設計・構築にRNPを用い、タンパク質によりRNAの構造を人工的に制御できるという結果を直接観察することに成功した、世界で初めての例である。分子設計におけるRNPの有効性をさらに示すため、より複雑なRNP構造体の設計・構築を現在進めている。また同様のRNPモチーフを活用して、目的遺伝子の翻訳をON/OFF制御するシステムを試験管内で再構築することに成功した。
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