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小胞体ストレスに応じたメンブレントラフィックの制御

研究課題

研究課題/領域番号 18050024
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

木俣 行雄  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 准教授 (60263448)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2007年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワード分子生物学 / 細胞生物学 / 小胞体ストレス / 分子シャペロン / 細胞内情報伝達 / 生体膜 / 小胞輸送 / 小胞体 / UPR / 酵母 / オルガネラ
研究概要

小胞体における分泌タンパク質の高次構造形成が異常を来し、小胞体にタンパク質凝集体が形成される状態を小胞体ストレスと呼ぶ。細胞が小胞体ストレスに応じて引き起こす自己防衛応答を小胞体ストレス応答と総称する。小胞体局在のI型膜貫通タンパク質Irelは、小胞体ストレスを感知する「小胞体ストレスセンサー」のひとつであり、真核生物全般に保存されている。Irelのサイトゾル側ドメインにはRNase活性やkinase活性が存在しており、前者によるRNAの切断(およびスプライシング)や後者によるタンパク質のリン酸化により、小胞体ストレス応答が誘起されると考えられてきた。本研究では、小胞体ストレスに応じてIrelが引き起こす生命現象の全体像を明らかにすること、そして、それと細胞内膜系の挙動との関わりを理解することを目指した。
本研究では出芽酵母を材料として研究を進め、まず、細胞の蛍光抗体染色により、小胞体ストレスに応じてIrelの局在が変化することを見いだした。すなわち、非ストレス状態ではIrelは小胞体全体に広がって存在しているが、小胞体ストレスを細胞に与えると、Irelの局在はドット状になる。このドット状の局在は、Irelが小胞体内腔側ドメインに因り巨大な多量体を形成することを反映している。さらに私は、Irel分子内で多量体化を阻害する領域を決め、そこを欠失させることにより、恒常的に多量体化する変異体を得ることができた。その変異体発現株の表現型を電子顕微鏡レベルで詳細に観察した結果、細胞内のIrel多量体形成部位では、小胞体の多層構造に変化することが明らかになった。このことは、小胞体ストレスがIrelの多量体化を通じて(すなわち、RNase活性やkinase活性には依存せずに)、小胞体を変形させることを示す。このことの生理的意義は、残された課題である。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Self-association and BiP dissociation are not sufficient for activation of the ER stress sensor Irel.2007

    • 著者名/発表者名
      D.Oikawa
    • 雑誌名

      Journal of cell science 120

      ページ: 1681-1688

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Two regulatory steps of ER-stress sensor Irel involving its cluster formation and interaction with unfolded proteins.2007

    • 著者名/発表者名
      Y.Kimata
    • 雑誌名

      Journal of cell biology 179

      ページ: 75-86

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Self-association and BiP dissociation are not sufficient for activation of the endoplasmic reticulum-stress sensor Irel.2007

    • 著者名/発表者名
      D.Oikawa
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science (印刷中)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2018-03-28  

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