研究課題/領域番号 |
18051019
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
高田 幸 理化学研究所, 免疫器官形成研究グループ, 研究員 (40392013)
|
研究分担者 |
古関 明彦 独立行政法人理化学研究所, 免疫器官形成研究グループ, グループディレクター (40225446)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2007年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | XY体 / パキテン期 / ポリコム群複合体 / メチル化ヒストンH3K9 / Scmh1 / ポリコム群 / ヒストン修飾 / SUMO |
研究概要 |
XY体は、雄の減数分裂前期のパキテン期に現れるヘテロクロマチンドメインであり、ヘテロクロマチンに特異的なタンパク質の集積・結合やヒストン修飾によって特徴付けられている。例として、モノユビキチン化ヒストンH2A、リン酸化ヒストンH2AX、メチル化ヒストンH3K9、さらには、基質は不明であるが顕著なSUMOの集積を挙げることができる。しかしながら、XY体形成の分子メカニズムについて、多くは解明されていない。ポリコム群複合体はクロマチン上に巨大なタンパク質複合体を形成して、染色体の高次構造の制御を介して転写抑制に寄与する。昨年、ポリコム群複合体はパキテン期後期にXY体から排除され、その排除がXY体の機能的成熟に必要であることを報告した。特に、XY体からのポリコム群の排除はメチル化ヒストンH3K9の集積と機能的にリンクしていることを明らかにした。さらに、ポリコム群の挙動がXY体においてどのように制御されているか、どのようにXY体におけるヒストン修飾に寄与しているのかを明らかにするため、様々なポリコム群タンパク質の遺伝子欠損マウスを作製し、まずは精巣に異常があるかどうか解析した。その結果、ポリコム群タンパク質Ring1B/Ring1A二重欠損マウスの精巣において、精子形成過程に異常があることを発見した。また、ポリコム群タンパク質に結合するタンパク質Toporsの欠損マウスは、精子の形態形成に影響があり、運動能にも異常があることを明らかにした。以上のことから、メカニズムはまだ明らかではないが、ポリコム群タンパク質が精子形成過程において重要な役割を担っていることが示唆された。
|