研究課題/領域番号 |
18054015
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
南野 徹 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 助教 (20402993)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2007年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 一分子計測( SMD ) / 電子顕微鏡 / ナノバイオ / ナノマシン / 分子モーター / 1分子計測(SMD) / X線結晶構造解析 |
研究概要 |
1.FliKのN末ドメイン(FliK_N)の作用機 FliK_Nは、フックの先端に存在するフックキャップ(FlgD)およびフック(FlgE)と相互作用することにより、フックの長さ情報を感知すると考えられている。本研究では、in vivoでFliKがFlgDやFlgEと相互作用できない場合、FliKによる輸送装置の基質認識切り替えの効率が顕著に低下することが判明した。さらに、FliK_N内のアミノ酸残基125-159から成る領域が欠失することによってFliK_NとFlgEとの相互作用は弱められ、その結果輸送装置の基質特異性は正確なタイミングでスイッチできなくなりフックが長くなることを見いだした。以上の結果から、輸送装置の基質認識モードの切り替えには、FliK_Nが適切なタイミングでFlgDやFlgEと相互作用することが重要であることが示唆された。 2.FlhBの作用機構 FlhBのC末細胞質ドメイン(FlhB_c)の部位特異的自己分解反応が輸送装置の基質特性の切り替えに重要である。短いフックを作り出すflgE変異株の解析から、FlhBcの部位特異的自己分解反応がフックの急速伸長時間を計ってその後の伸長速度を遅くする、分子タイマーとして機能すると示唆された。この仮説を検証するため、切断型FIhBを発現する菌株から培地中に分泌されるFlgEおよびFliKの蛋白質量を解析した結果、FlgEの分泌量は野生株に比べ顕著に減少していたが、FliKの分泌量は野生型と同じであった。 一方、細胞質性の輸送装置構成蛋白質FliHおよびFliIの両蛋白質が欠失した変異株を用いた遺伝学的機能解析から、FlhBは他の細胞膜内在性の構成蛋白質とともにプロトン駆動型輸送ゲートを構成し、FliHやFlilがFlhBと相互作用すると、輸送ゲートが開き、その結果輸送基質が輸送ゲート内へ挿入されることが示唆された。
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