研究課題/領域番号 |
18054018
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 康弘 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (10154874)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2007年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 鉄硫黄タンパク質 / 鉄硫黄クラスター / 生合成 / 遺伝子 / タンパク質 / 複合体 |
研究概要 |
鉄硫黄(Fe-S)クラスターは、さまざまなFe-Sタンパク質のコファクターである。クラスターの構造は[2Fe-2S]、[4Fe-4S]または[3Fe-4S]と単純だが、その生合成は実に複雑な生化学反応であり、細胞内では複数の成分から構成されるマシナリーがこれを担っている。本研究ではそれら生合成マシナリーの構造-機能相関の解明を目的として研究を進め、以下の成果を得た。 SUFマシナリーの中では、SufB、SufC、SufDの3成分が複合体を形成し、Fe-Sクラスター中間体の形成部位として中心的な役割を担うと予想される。これらのうち任意の2成分を組み合わせて、大腸菌で過剰に発現させたところ、SufCとSufDが可溶性の複合体を形成することを見出し、精製と生化学的な解析に続いて結晶化に成功した。このSufC_2SufD_2複合体の構造を2.2A分解能で決定することにより、結合様式の詳細が明らかになり、またSufCはSufDと結合することによってその構造を"latent for"から"competent form"に変化させることが判明した。この構造変化はSufCに特有の活性調節機構と考えられる。さらにこの構造から、SufBCD複合体の会合状態や構造変換の可能性についても重要な示唆が得られた。 一方、Fe-Sクラスター生合成の別経路(ISCマシナリー)では、IscUがクラスター中間体の形成部位として中心的な役割を担っている。このクラスター中間体を安定化する変位を導入することでホロ型の調製ならびに結晶化に初めて成功し、三量体の中に[2Fe-2S]クラスターを一つだけ持つ非対称な構造を捉えることができた。
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