研究課題/領域番号 |
18055011
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
花房 洋 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (00345844)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2007年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | XGrh13 / 外胚葉 / Wntシグナル / 神経誘導 / Xenopus |
研究概要 |
Xenopus初期胚外胚葉において表皮組織は、神経組織と拮抗的に形成されることがしられている。われわれは外胚葉の分化を制御する因子としてXenopus Grainyhead like 3(XGrh13)を同定した。XGrh13はXenopus初期胚予定表皮領域に特異的に発現し、神経胚期には神経板の前方に発現がみられる。外胚葉が表皮と神経に分化する際、BMPシグナルは表皮組織誘導因子として働く。これに対し神経組織が誘導される領域では、ChordinなどBMPアンタゴニストが発現しBMPシグナルを阻害している。このように神経誘導にはBMPシグナルの阻害が必須であることが知られている。これまでの解析から、XGrh13はBMPシグナルの下流で機能し、表皮形成に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。さらに興味深いことに、XGrh13がWntシグナルを阻害する活性を持つことを見いだした。本研究課題において我々はXGrh13がどのようにWntシグナルを阻害するのか、その分子メカニズムの解明を試みた。その結果、XGrh13は転写活性化因子としてWntシグナルを阻害因子の発現を誘導し、Wntシグナル細胞内伝達因子beta-cateninのレベルでWntシグナル阻害することを明らかにした。さらにXGrh13によって誘導される阻害因子の同定を、cDNAマイクロアレイを用いておこなったところ、mRNA decayに関与する因子XTTPの同定に成功した。XTTPはmRNA結合能依存的にWntシグナルを阻害することがわかった。これらの結果から、XGrh13はWntシグナルをmRNAのレベルで抑制している可能性が考えられ、現在その解析を進めている。
|