研究課題/領域番号 |
18055019
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村上 洋太 京都大学, ウイルス研究所, 准教授 (20260622)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2007年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | ヘテロクロマチン / RNAi / non-coding RNA / siRNA / 分裂酵母 / サイレンシンク / RNAポリメラーゼII / 転写 |
研究概要 |
分裂酵母のRNAi依存的ヘテロクロマチン形成において、RNAi経路が働く契機となるnon-coding RNAの転写はRNAポリメラーゼIIが行っている。さらにRNAポリメラーゼIIの2番目のサブユニットの変異rpb2-m203により、ncRNAの転写は起こるがその後のsiRNA合成がおきなることから、RNAポリメラーゼIIがRNAiによるncRNAからのsiRNA合成のステップに機能することがわかっていた。siRNA合成のどのステップでRNAポリメラーゼIIが機能するかをrpb2-m203変異株を用いて分子遺伝学的に解析したところ、ncRNAにArgonauteホモログを含むRITS複合体が結合するステップがこの変位により阻害されることがわかった。このことからRNAポリメラーゼIIが転写と共役してRITS複合体をncRNAに結合させていると考えられた。 一方、このncRNAは転写後細胞質に輸送されず、クロマチン領域にとどまってRNAi関連因子群のプラットフォームとして機能することが予想されていたが、その証拠はなかった。ヒストンを標的とするRNA-クロマチン免疫沈降法を使い、実際ncRNAが転写後ヘテロクロマチンに結合していることを示した。この結合活性はヘテロクロマチンに依存せず、ヘテロクロマチン由来のncRNAが本来持つ性質であることが明らかになった。さらにこの結合がncRNAとDNAとのハイブリッド形成によることを示唆する、意外な結果を得ている。
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