研究課題/領域番号 |
18055032
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
石井 浩二郎 久留米大学, 分子生命科学研究所, 講師 (40360276)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
2007年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | クロマチン / 遺伝子 / 染角体構造変換 / 転写 / RNAi / 染色体構造変換 |
研究概要 |
ヘテロクロマチン化は遺伝子転写に対して抑制的に働くクロマチン構造変換のひとつの典型であり、染色体形態を凝集型へと大きく変化させる。ヘテロクロマチン化反応は本質的に可逆的であるため、ヘテロクロマチン領域の成立にはクロマチン構造の確立と維持の二つの作用が必要とされる。一方ヘテロクロマチン領域は、ヌクレオソーム構造の共通性を分子基盤に近隣のクロマチン領域へと拡大していく潜在能力を持つ。分裂酵母ではそのようなヘテロクロマチン領域の形成もしくは拡大に細胞性のRNAi装置が必要なことが判明しており、拡散能力を備えたRNAi装置がヘテロクロマチン構造変換の及ぶ領域の局限化に機能していると考えられる。これまで、セントロメアヘテロクロマチン領域に由来するノンコーディングRNAがsiRNAに変換される過程の分子レベルでの解析を継続して行ってきた。本年度はそれら内在性のノンコーディングRNAに共通する配列要素SIREに結合するタンパク質因子の探索を行った。核抽出液を用いたゲルシフトアッセイによって、SIREや類似配列RNAに対するバンドシフトが得られ、分裂酵母のタンパク質精製をすすめることによって、その少なくとも一部は細胞性RNAi装置のエフェクター複合体であるRITSによって生み出されていることが判明した。SIRE類似RNAへの結合は、RITSの必須コンポーネントであるago1の変異株に加え、細胞内のsiRNA生成が不能なdcr1やrdp1など他のRNAi装置変異株から精製したRITSでは失われ、siRNAとの塩基配列依存的な結合を検出していると考えられる。その特異性に関する解析はさらに深められている。
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