研究課題/領域番号 |
18057024
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
布施 直之 国立遺伝学研究所, 個体遣伝研究系, 助教 (80321983)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2007年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | Gタンパク質 / シグナル伝達 / 形態形成運動 / 胚発生 / ショウジョウバエ |
研究概要 |
発生過程において、細胞は集団となってダイナミックに形を変え移動する。このような形態形成運動では、個々の細胞の運動は時空間レベルで厳密に制御されなければならない。単独の細胞の運動において、三量体Gタンパク質(Gタンパク質)を介したシグナル伝達は重要な役割を果たしている。しかし、形態形成運動におけるGタンパク質の役割は不明な点が多い。また最近、Ric8やGRKなどのGタンパク質活性調節因子が多数同定されてきた。しかし、それらの因子によるGタンパク質の活性調節が形態形成運動にどのような役割をもつのか、わかっていない。本研究は、ショウジョウバエの原腸陥入をモデルに、形態形成運動におけるGタンパク質の役割と活性化機構を明らかにすることを目的とする。 G蛋白質シグナルの負の調節因子Gprk2の変異では、Gα12が制御する細胞運動が異常に広がるとともに、その細胞運動も途中で止まっていた。さらに、Gα12シグナルの出力であるミオシンの局在を解析するために、ミオシン軽鎖とGFPの融合タンパク質を発現し、ミオシンの局在変化をライブイメージングから定量化した。Gprk2変異では、ミオシンの局在変化がより早く起こるものの、その蓄積は低下した。これらの結果は、Gprk2がシグナルを抑制し細胞運動の領域を規定するとともに、シグナルの効率的な蓄積にも寄与し細胞運動を完了するために重要な役割を果たすことを示唆している。今後、キナーゼ活性をもつGprk2の基質を同定し、Gprk2の役割を明らかにする。
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