研究課題/領域番号 |
18060002
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅村 和夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20117360)
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研究分担者 |
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60291267)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2007年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | T細胞恒常性維持 / 細胞外環境 / 記憶T細胞 / ニッチ |
研究概要 |
【目的】免疫記憶の中心的な役割を担う記憶T細胞は、臓器特異的に存在し局所の免疫反応を司るエフェクター記憶T(T_<EM>)細胞と、超長期に生存し全身性の免疫反応に関与するセントラル記憶T(T_<CM>)細胞とに大別される。両者共にナイーブT細胞から分化することが知られているが、その存在部位が前者は臓器局所、後者はリンパ組織であるなど、その挙動は大きく異なる。従って、T_<EM>細胞とT_<CM>細胞の分化・生存に関わる細胞外環境も両者で大きく異なるものと推察される。本研究では、CD4陽性T_<EM>細胞とCD4陽性T_<CM>細胞の分化・生存の分子機構を解明し、T細胞免疫記憶構築の制御機構を明らかにすることを目的とした。【研究成果】T細胞副刺激分子0X40からのシグナルがCD4陽性T_<EM>細胞の分化・生存に関与し、CD4陽性T_<CM>細胞の分化・生存には関与しないことを見出した。従って、CD4陽性T_<EM>細胞分化・生存には、樹状細胞などの0X40リガンド発現細胞によって構築される細胞外環境が重要であることが示唆された。他方、記憶T細胞の自己複製機構として、恒常性維持増殖が知られる。最近、恒常性維持増殖にはTCRシグナル特異的な「急激な増殖反応」と、IL-7依存的な「緩徐な増殖反応」が独立に存在することが示された。我々は、0X40シグナルがCD4陽性記憶T細胞の「急激な増殖反応」は促進するが、「緩徐な増殖反応」には影響しないことを見出した。IL-7が「緩徐な増殖反応」のみに関与することから、0X40とIL-7が独立の機序でCD4陽性T_<EM>細胞恒常性維持増殖に関与するという我々の以前からの仮説が支持された。
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