研究課題
特定領域研究
9つあるlnterferon regutatory factor(IRF)ファミリーメンバーの内IRF3・IRF7は、細胞に侵入した病原体を認識し、活性化することでインターフェロンの産生に重要な役割を果たす。そのメカニズムは、病原体の特徴ある核酸構造と異常な細胞内局在を、Toll like receptor(TLR)や細胞内RNA認識受容体が認識し、IRF活性化へとシグナルを変換するためと考えられているが、病原体由来のDNAの認識メカニズムは、まだ十分には理解されていない。そこで、IRF3・IRF7の活性化を促す細胞内DNAセンサーの同定を試みた。IRF7を効果的に活性化できる細胞である形質細胞様樹状細胞からcDNAと、それがコードする蛋白質が結合した形のライブラリーを構築した(CFPDライブラリー)。このCFPDライブラリーをリガンド(非メチル化DNA)を結合させたカラムにアプライし、非メチル化DNAに特異的に結合する分子を解析したところ、いくつかの核酸結合ドメインを持つ分子が同定された。同定された分子は核小体周辺の核内に局在する分子であった。そこで、そのノックダウン細胞の樹立とノックアウトマウスの作製を試みた。現在までに、当該分子のノックダウン方法は確立でき、同時にノックアウトES細胞の作製は終了し、キメラマウスを作製できた。また一方、IRF3・IRF7のみならず、 IRF2およびIRF5の血球分化やTLRシグナルにおける役割をさらに詳細に検討した。IRF2が赤血球分化におけるアポトーシス抑制に必須であること、および、 IRF5が複数のTLRシグナルの協調作用において必須の作用があることを見いだし、論文として報告した。
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http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/ongene/index.html