研究課題/領域番号 |
18109010
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
松本 慎一 藤田保衛大, 医学部, 教授 (70359834)
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研究分担者 |
永田 英生 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (50308897)
山田 祐一郎 秋田大学, 医学部, 教授 (60283610)
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
南 幸太郎 京都大学, 探索医療部, 准教授 (80334176)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
48,750千円 (直接経費: 37,500千円、間接経費: 11,250千円)
2007年度: 19,500千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 4,500千円)
2006年度: 29,250千円 (直接経費: 22,500千円、間接経費: 6,750千円)
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キーワード | 生体膵島移植 / 生体ドナー / 腹腔鏡手術 / 免疫抑制剤 / 1型糖尿病 / マウスモデル / c-JunNH(2)-terminal kinase / アポトーシス |
研究概要 |
近年、1型糖尿病の新しい治療として、欧米では脳死ドナーから膵島移植が実施されている。ところが、我が国では、脳死ドナー数が極端に少なく膵島移植を脳死ドナーから実施することは、困難である。このため、生体ドナーからの膵島移植の可能性を検討し、今までの実験データより、インスリン分泌能力が高いドナーの膵臓を半分用いることで、生体ドナーからの膵島移植が可能であることが判明した。この結果、2005年に世界に先駆けて、生体ドナー膵島移植を成功させた。一方、膵島移植はインスリン離脱率が年々低下すること、免疫抑制剤の副作用が多いことが明らかになり、更なる研究が必須である。 本研究の目的は、1)ドナー安全性の向上、2)膵島生着率向上、3)膵島移植・再生に適した免疫抑制剤の開発により、生体膵島移植をインスリン依存状態糖尿病の治療として確立することである。 1)ドナー安全性の向上として、ドナーおよびレシピエントの追跡調査を行い、ドナーは引き続き耐糖能が正常で合併症がないこと、レシピエントの膵島機能が維持されていることを報告した(Matsumoto et al Transplantation 2006)。腹腔鏡を用いた、膵体尾部切除をブタを用いた実験で開始した。 2)膵島生着率の向上の実験を行うために、臨床に即したマウスでの肝臓への膵島移植モデルを完成した(Yonekawa, Matsumoto et al Transplantation 2006)。 このモデルを利用し、アポトーシスを誘導するc-Jun NH(2)-terminal kinase(JNK)の活性が、膵島移植後12時間目に上昇すること、さらにJNK阻害剤を門脈へ投与することでアポトーシスが防ぎうることを示した(Noguchi, Matsumoto et al Diabetologia 2007)。 ドナー膵の再生および移植膵島再生を目指し、再生因子を検討した結果NeuroDが強力な再生因子であることを示した(Noguchi et al Cell Transplant 2006)。 3)膵島移植・再生に適した免疫抑制剤の開発を目指し、米国ベイラー大学と共同研究を開始した。 研究代表者の松本の主な研究の場が日本から米国へと移動した。ベイラー大学では、膵島移植時に樹状細胞を用いた免疫寛容の臨床応用を目指す。
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