研究課題/領域番号 |
18200006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
メディア情報学・データベース
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
河合 隆史 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 教授 (90308221)
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研究分担者 |
盛川 浩志 早稲田大学, 基幹理工学部・表現工学科, 助教 (90386673)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
43,290千円 (直接経費: 33,300千円、間接経費: 9,990千円)
2007年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2006年度: 37,180千円 (直接経費: 28,600千円、間接経費: 8,580千円)
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キーワード | コンテンツ / 脳機能計測 / バーチャルリアリティ / クロスモーダル刺激 / 錯覚 / 人間工学 / マルチメディア情報処理 / 芸術情報 / ヒューマンインターフェイス |
研究概要 |
本研究課題では、脳機能の解明によって明らかとなった認知特性を利用して、新たな身体感覚を生起する情報の呈示手法とその内容を、クロスモーダル(感覚統合)コンテンツと呼称し、次世代メディアとしてのクロスモーダルコンテンツの制作・応用・検証を行った。具体的な取り組みとして、身体イメージを利用したコンテンツの制作、脳活動のモニタリングによる客観的な評価法の検討ならびに共感覚的なクロスモーダル表現手法の開発を行った。 本研究課題の遂行によって得られた知見を以下にまとめる。 1)身体イメージを利用したコンテンツ制作として、身体イメージの誘発を利用した安全教育用VRコンテンツの試作を行った。アンケート調査の結果から、多様な認知状態を対象としたコンテンツ開発への展開が考察された。 2)身体イメージ獲得という認知体験について、脳機能計測(NIRS)を用いた評価手法の検討を行った。実験の結果、特定の脳部位の観察によって、身体イメージの誘発が評価できることが示唆された。データ解析方法についても、トレンド解析によるノイズ除去が可能となった。 3)視触覚のクロスモーダル刺激によって、仮想の触運動感覚が生じるという錯覚を発見し、この錯覚について評価実験を行った。結果、主観評価とNIRSデータの結果にある程度の関連性を認めることができた。 4)上記錯覚に関連し、実際には呈示されていない触覚を生起するという共感覚的な現象に注目し、基礎的な検討を行った。試作コンテンツを用いたNIRSによる評価実験の結果から、特徴的な体験の生起が示唆された。 以上、本研究課題の推進により、具体的かつ有益な知見を数多く取得できたことから、新たなメディアコンテンツの可能性を拓く、近未来のコア技術の形成に寄与できたと考える。
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