研究課題/領域番号 |
18204052
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球宇宙化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
平田 岳史 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10251612)
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研究分担者 |
廣瀬 敬 (広瀬 敬) 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50270921)
榎森 啓元 秀明大学, 総合経営学部, 准教授 (30262257)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
49,140千円 (直接経費: 37,800千円、間接経費: 11,340千円)
2008年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2007年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2006年度: 42,900千円 (直接経費: 33,000千円、間接経費: 9,900千円)
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キーワード | 同位体 / フェムト秒レーザー / ICP質量分析計 / 金属試料 / 鉱床試料 / 局所白金属元素分析 / 超高圧実験 / 元素分配 / 元素イメージング / 質量分析法 / フェムトレーザー / 微量元素 / 金属元素分配係数 / 超高圧 |
研究概要 |
地球や隕石母天体中での金属核(コア)の形成と進化を明らかにするためには、金属元素(親鉄性元素)の分配挙動を調べることが重要となる。そこで本研究では、フェムト秒レーザーを用いた次世代レーザーアブレーション試料導入法を設計・制作するとともに、既存装置である超高感度質量分析法(ICP質量分析法)への結合を行った。フェムト秒レーザーでは、従来のレーザーと比較して5-10万倍のエネルギー密度(W/cm2)が得られるため、金属・半導体試料のような熱拡散速度の速い試料に対しても安定した掘削・エアロゾル化が可能であることがわかった。その一方で、フェムト秒レーザーでは試料のエアロゾル化過程が従来のナノ秒レーザーとは異なることも明らかとなり、従来の試料セルおよびエアロゾル輸送機構では分析元素信号が不安定になるという問題もわかった。本研究ではヘリウムをキャリアーガスとして利用する新型セル形状を設計・製作するとともに、レーザー照射条件の最適化を図り、金属元素からも安定かつ再現性の高い分析データを得ることが可能となった。本研究で開発したレーザー試料導入装置をICP質量分析法に組み合わせ、いくつかの隕石試料から微量元素分析を行い、ケイ酸塩相と金属相間での分配係数を決定した。ニッケル、レニウム、オスミウムに関しては文献値と調和的な値が得られたが、一方でタングステンに関しては隕石間で有意な差があった。これは隕石母天体形成過程で物理化学状態が変化した可能性を示唆する。本研究を通じて得られた研究成果は、4つの国際学会で招待講演として発表し、国内外の研究者から高い評価を受けた。
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