研究課題/領域番号 |
18206044
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
通信・ネットワーク工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
谷本 正幸 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30109293)
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研究分担者 |
藤井 俊彰 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30273262)
圓道 知博 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70397470)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
50,180千円 (直接経費: 38,600千円、間接経費: 11,580千円)
2007年度: 19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2006年度: 30,940千円 (直接経費: 23,800千円、間接経費: 7,140千円)
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キーワード | 光線画像工学 / 光線空間 / 自由視点テレビ / 多視点画像 / ホログラム / マルチメディア / 画像工学 |
研究概要 |
本研究は、3次元空間情報を「光線」によって表現し、映像システムを構成する入力系・処理系・表示系を光線ベースで統一的に捉え直すことによって画像工学の体系を再構築し、新しい学理である光線画像工学の創成することを目指したものである。このためには、入力・処理・表示の全てに関して光線ベースで取り扱う技術が必要となる。このうち、表示に関しては光線を再現する方式のディスプレイが提案されてきており、我々の研究室でも光線空間データを実際の光線として再現することに既に成功している。このため本研究では主に光線空間の取得(入力)および処理に関する基盤技術の確立に注力した。光線空間の取得については、マルチカメラによる光線情報の取得を基盤技術と捉え、マルチカメラシステムを高効率・高精度で構築するための位置合わせの手法と、得られた多視点画像群を補正し、光線空間を構築する手法を開発した。これらにより、マルチカメラシステムを用いて光線空間を構築する基礎技術を確立した。光線べースの画像信号処理としては、光線空間の信号処理によって、シーンの分離および合成と、光学現象の再現を含む特殊映像効果の生成を実現した。また、光線情報の通信に必要な情報圧縮・符号化についても多視点画像間の類似性を利用することにより従来の動画像圧縮を超える効率を実現し、光線情報の圧縮符号化の基礎を確立した。さらに、3次元画像情報を光波面として記述するホログラムと光線空間との相互変換を実現した。ホログラムは究極の3次元画像表示方式であると言われており、光波とその伝播という物理現象に基づく記述方式である。このホログラムと光線空間とが理論的に等価な情報を表現し、相互に変換可能であることが示されたことは、光線空間が入出力方式に依らない普遍的な3次元空間情報の記述法であることを裏付けただけでなく、これに物理的な意味を与えた点においても画期的である。
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