配分額 *注記 |
18,440千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 2,940千円)
2009年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2008年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2007年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2006年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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研究概要 |
有害化学物質を選択的に除去するための環境浄化材料の開発を行った。本研究では,まず,カーボンナノチューブ(CNT)の粉末をカラムに充填し,CNTによるVOCsの吸着・除去のメカニズムについて検討した。その結,CNTは芳香族化合物のVOCsを選択的に吸着することが分かった。また,選択性の順番は,p-ジクロロベンゼン>o-キシレン>m-,p-キシレン>トルエン>ベンゼンとなった。この選択性についてフロンティア軌道理論を用いて考察した。次に,CNT粉末を水溶液に分散した後,多孔質型の珪藻土に充填した。更に,CNT充填の珪藻土とウレタンポリマーを出発物質として使い,ポリウレタンフォーム型の吸着材を開発した。水溶性染料を対象物質として用い吸着実験を行った。その結果,この複合型の吸着材料はベンゼン環を持つ染料に対して高い選択性と吸着力を持つことが分かった。Langmuir吸着等温線に基づき,吸着機構について考察した。本研究では,白子由来DNAや昆布由来のアルギン酸等のような天然ナノ素材(天然高分子)を,ウレタンポリマーと反応させ,多孔質体の吸着材料の開発に関する研究も行った。白子由来DNAを吸着場とした吸着材料は,臭化エチジウムのような平面構造を有する発がん性物質を,インターカレーションに基づき選択的に吸着することが分かった。一方,アルギン酸を吸着場とした吸着材料は,鉛イオンを,キレート作用に基づき選択的に吸着することが分かった。更に,本研究では,CNTの生体反応性について,植物細胞を使い,in vitroおよびin vivo的に検討した.
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