研究課題/領域番号 |
18310069
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新留 康郎 九州大学, 大学院・工学研究院・応用化学部門(分子), 准教授 (50264081)
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研究分担者 |
川崎 英也 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (50322285)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
16,880千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 1,680千円)
2008年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2007年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2006年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
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キーワード | 金ナノロッド / 表面プラズモン / プラズモンセンサー / 単粒子薄膜 / 薄膜センサー / 配向制御 |
研究概要 |
リン脂質修飾金ナノロッドを凝集させ、さらに乾燥させた後に、溶液中に再分散できる条件を見いだした。リン脂質修飾金ナノロッドには過剰な界面活性剤や高分子を含まず、最小限のリン脂質とカチオン性界面活性剤でその分散安定性が保たれている状態である。このため、乾燥した金ナノロッドは金属光沢を示した。この状態で金ナノロッドを冷蔵庫に保管することで不可逆な凝集を抑制できることがわかった。これは新しい金属ナノ粒子の保管方法・表面修飾方法として他に例を見ないものであり、今後の学術的あるいは応用に向けた研究展開が期待される。 液液界面を利用した単粒子薄膜作製法により、金ナノロッドの凝集状態を制御できることを明らかにするとともに、高分子電解質で表面修飾した金ナノロッドをガラス基板に静電相互作用で固定する方法を確立した。基板に固定した金ナノロッドは明確な表面プラズモンバンドを示すことから、ナノロッドが孤立状態で固定できることが明らかになった。この金ナノロッドに抗体を固定し、更に抗原となるタンパク質を結合させた。それぞれのステップで表面プラズモンバンドの変化をモニターしたところ、抗体・抗原の吸着に伴って再現性の良いピークシフトが得られることを明らかにした。この実験によって得られたピークシフトは従来の報告にない大きなものであり、金ナノロッドセンサーの実用化に向けた大きな技術的進歩が得られた。また、検出感度も10-10 M のオーダーの下限を有しており、今後の最適化によって従来のセンサーを上回る検出感度を実現できることが明らかになった。
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