研究課題/領域番号 |
18310080
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
石井 忠浩 東京理科大学, 理学部・応用化学, 教授 (00084319)
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研究分担者 |
矢島 博文 東京理科大学, 理学部, 教授 (10147506)
内田 勝美 東京理科大学, 理学部, 教授 (50385514)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
13,310千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 1,110千円)
2007年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2006年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | カイラルカーボンナノチューブ / 光共鳴吸収励起 / OPOパルスレーザ / カイラル選択的分離法 / 界面活性剤(NaDDBS) / 金属バンドと半導体バンド / 金属体濃縮 / 光-熱変換 / 単層カーボンナノチューブ / カイラル構造体 / チップ型&ホーン型 / カルボキシメチルセルロ・ズ(CMC / ドデシル硫酸ソーダ(SDS) / レーザ共鳴励起 / カイラル選択的分離 / 孤立化(debundling) / 分散安定化 / 凝集体 / 界面活性剤 / レーザ選択的共鳴吸収励起 / 超音波照射 / 光パラメトリック発振(OPO) |
研究概要 |
光学的手法を用いた単層カーボンナノチューブ(SWNT)のカイラル選択的分離法の確立を目的として、Part Aは実際に光励起による分離法に関する結果を、Part BではSWNTの物理化学的性質について報告している。NaDDBS(Dodecylbenzensulfonic acid sodium salt)水溶液に分散させたSWNTに対して、波長可変高出力OPOパルスレーザーを用い、金属吸収帯M_<11>、半導体帯S_<22>及びS_<11>領域における共鳴吸収ピークを選び、それらの各波長を対象として3つの照射波長で照射を行った。エネルギーの大きさはM_<11>>S_<22>>S_<11>であり、M<11>領域に相当する波長でレーザー照射を行うとm-SWNTとs-SWNTがいずれも構造破壊が起こる事が分かった。S_<22>及びS_<11>領域に相当する波長で照射を行うとs-SWNT由来の共鳴吸収ピークのみが消失し、m-SWNTは消失しないため、結果として選択的な金属体m-SWNTの濃縮が可能である事が分かった。AFM観察や共鳴ラマン散乱スペクトルにより、S_<22>及びS_<11>領域における共鳴吸収ピーク励起では照射と共にs-SWNTの光-熱変換が起こっていることが明らかになった。光-熱変換は分散材により安定性が大きく異なる可能性があるため、分散材としてはドデシル硫酸ソーダ(SDS)やカルボキシメチルセルローズ(CMC)を選び、温度と安定性についての検討を行った。CMCで可溶化したSWNT溶液は温度上昇と下降に非常に感度が高く、温度の上昇と下降では非可逆的であった。この結果はSWNTをCMCに可溶化して、CMCで安定化させたSWNTへの高出力波長可変パルスレーザによる光励起(M_<11>領域、S_<22>領域、S_<11>領域の各波長で照射)を行うと、分散したSWNTは光励起波長で不安定化が起こり、照射波長選択制が期待できる。Part Bはレーザ励起に適した分散安定剤を探る目的で、アニオン系やカチオン系活性剤、アルキル鎖長の効果、生体高分子等の物理化学的性質を構造と安定性の議論を分光学的な手法を用いて行った。
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