研究課題/領域番号 |
18310083
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
|
研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
長尾 忠昭 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際アノアーキテクトニクス研究拠点, 若手独立研究者 (40267456)
|
研究分担者 |
稲岡 毅 岩手大学, 工学部, 准教授 (40184709)
中山 知信 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノシステム機能センター, センター長 (30354343)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
16,820千円 (直接経費: 15,800千円、間接経費: 1,020千円)
2007年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2006年度: 12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
|
キーワード | 表面増強赤外吸収(SEIRA) / プラズモン / センサー / ナノ粒子 / 原子細線 / EELS / 金属絶縁体転移 / 金属原子鎖 / 金属ナノ粒子 / 電子回折 / 電子分光 / 赤外吸収 |
研究概要 |
本プロジェクトでは、人工的・自己組織化的手法を利用して原子レベルで精緻に制御された"低次元金属ナノ構造物"を実現し、プラズモンの低次元化や閉じ込め効果等を利用し、所望の誘電物性や機能物性の設計・実現へ向けた指導原理を得ることを目指した。真空中での膜成長の実験に並行して、溶液環境で作成したSEIRA活性金属膜の構造制御の研究を行った。具体的には、金コロイド-SiO_2/Si界面で成長させたナノ粒子膜のin situ成長モニター及び制御を行い、作成した膜の赤外・可視光学特性とFE-SEMやAFMで評価した構造情報との関連性を解明した。モニター手法には赤外光そのものを用い、膜のプラズモン共鳴によるスペクトル形状とSEIRA活性度との対応関係、あるいは走査電子顕微鏡のex situ観察とSEIRA活性度との対応関係を詳細に調べた。また、作製したSEIRAセンサー膜の応用に関しては、グループ内ですでに経験を有するDNA試料や外部研究機関から提供された分子を用いて、製作した材料の試験を行った。その結果、単分子層吸着にも拘わらず、20パーセントにも及ぶ赤外吸収強度を実現するSEIRA活性膜を製作することに成功し、特許出願やプレス発表を行った。 また、原子スケールプラズモンの研究ではAu原子細線やIn原子細線のEELS研究を進め、パイエルス転移などの金属-絶縁体転移が一次元朝永プラズモンの分散関係に及ぼす影響について、世界で初めての測定を行い、国際会議・依頼セミナーでの講演や学術誌への投稿を行った。 以上の成果が契機となり、本年度はドイツ、スペイン、アメリカの大学から共同研究の申し出を受けるなど、世界的にも研究の認知度が高まり、中国・ドイツ・イタリアを中心として追随研究が開始された。
|