研究課題/領域番号 |
18310098
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
マイクロ・ナノデバイス
|
研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
内田 達也 東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (30261548)
|
研究分担者 |
井上 隆史 株式会社日立製作所, 生産技術研究所, 主管研究員 (90417056)
熊田 英峰 東京薬科大学, 生命科学部, 助教 (60318194)
田中 弘文 東京薬科大学, 生命科学部, 准教授 (30146899)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
16,670千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 1,470千円)
2007年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2006年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
|
キーワード | ナノ材料 / メソポア / ナノバイオ / センサ / ELISA / 抗原抗体反応 / 酵素反応 / メソポーラスネットワーク / イムノセンサ / 先端機能デバイス / マイクロナノデバイス / 生体機能利用 / メソポーラス / 薄膜 |
研究概要 |
金属とシリカを組成とする三次元ナノ構造体を利用したナノバイオセンサを構築すべく研究を展開した。 金薄膜(クロム薄膜を密着層)を蒸着したガラス基板上にメソポーラスシリカ薄膜を作製した。この際にメソ細孔の鋳型となる界面活性剤の含有率を減らすことで、細孔数を減少させた。この基板を焼成することで、界面活性剤が消失すると同時に細孔内にクロムが進入し、細孔が塞がれることおよびクロムが酸化状態にあることを、窒素吸着等温線測定およびXPS測定によって明らかにした。この酸化クロムーシリカ複合体薄膜をフッ酸水溶液で処理することでシリカ部分のみが選択的にエッチングされ、直径30-60nmの細孔ネットワーク構造(以降、メソポーラスネットワーク:MPNと呼ぶ)が薄膜全体に形成されていることを電界放射型電子顕微鏡観察および窒素吸着等温線測定によって確認した。 このMPN内にMouse IgGが強く吸着保持され、さらにFITC標識化Anti-Mouse IgGのみを選択に結合することがわかった。MPN薄膜を用いることでナノ空間における抗原抗体反応が可能であることを実証した。その際の蛍光強度は二次元平面基板を用いた場合の約30倍であり、極めて高感度な蛍光型バイオセンサとして応用可能なことを明らかにした。但し、この蛍光強度が表面プラズモンによる増強効果であると確定するには至っていない。また、MPN内での酵素反応は市販の96穴プレートに比べ約50倍の速さで進行し、極めて高感度かつ高速なELISA法によるタンパク質検出を実現した。 以上のように、本研究で新規に開発したMNP薄膜は、これまでのバイオアッセイやセンサを飛躍的に進歩させる材料であることを実証しつつ、高感度なのバイオセンサの構築に成功した。
|