配分額 *注記 |
15,820千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 1,620千円)
2007年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2006年度: 8,800千円 (直接経費: 8,800千円)
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研究概要 |
1.孤立した分子N_2,C_2H_2,CO_2,NO,N_2Oについて、振動分離した内殻光電子スペクトルをさまざまな励起エネルギー測定し、形状共鳴エネルギーが内殻イオン化状態の振動準位'によって異なることを明らかにした。第一原理計算との比較を行い、分子振動が形状共鳴に及ぼす影響を明らかにした。 2.孤立した分子CO,N_2,CO_2,N_2O,BF_3,CF_4について、形状共鳴の影響を受けない高エネルギー内殻光電子スペクトルの振動分布から内殻イオン化状態の平衡安定構造を決定し、第一原理計算との詳細な比較を行った。 3.窒素分子N_2の1s正孔状態のgerade-ungerade対称性を分離した内殻光電子スペクトルをイオン化しきい地近傍から約1 keV高い励起エネルギーまでの範囲で観測し、gerade、ungerade光イオン化断面積の比を求めた。理論計算との比較から、高エネルギー光電子放出における量子干渉効果(2重スリット干渉)、弾性散乱効や光電子反跳による2重スリット干渉縞の位相のずれ等を明らかにした。 4.電子・イオン運動量多重同時計測とプロジェクション法による解析によりCO_2,NO,CF_4,N_2Oの内殻光電子放出の分子座標系における角度分布を求め、第一原理計算との比較を行った。形状共鳴が分子座標系光電子角度分布に及ぼす影響、内殻正孔の動的局在化、光電子サテライトの生成機構、本実験解析手法の大前提となる2ステップモデルの妥当性等に関するさまざまな知見を得た。
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