研究分担者 |
早坂 康隆 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (10198830)
安東 淳一 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (50291480)
片山 郁夫 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (10448235)
金川 久一 千葉大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40185898)
堤 昭人 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (90324607)
増田 富士雄 同志社大学, 工学部, 教授 (30091929)
徐 垣 海洋研究開発機構, 高知コアセンター, 所長 (90183847)
上原 真一 京都大学, 大学院工学研究科, 助手 (20378813)
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配分額 *注記 |
16,750千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 1,650千円)
2007年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2006年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,堆積盆地の発達過程を,断層帯に沿う流体移動の影響も含めて,堆積作用・流体移動・力学的圧密・セメンテーションの複合過程として解くことであった.昨年度末に研究代表者が京都大学から広島大学に転任したことから,広島大学から新たに5名の研究分担者を追加し,京都大学から容器内変形透水試験機を広島大学に移動して本研究を遂行した.また,本科研費補助金を用いて円筒研削盤を購入して,広島大学を中心にして本研究を遂行する体制を整えた.本研究によって,以下の3つの成果が得られた.(1)地下深部条件を再現した室内実験で堆積物・岩石の水理学的性質を測定して,台湾北西部・新潟平野・足柄平野・北海道幌延地域・宮崎平野において第三紀層と第四紀層の地下浸透率・間隙率構造を決めることができた.台湾北西部では,実測された性質に基づいて堆積作用と流体移動の競合過程を定量的に解析し,ガス田の生産孔で実測された異常間隙圧の発達過程を定量的に解析した.(2)断層帯は地下の流体移動に大きな影響を与えることから,野島断層・中央構造線・片貝断層の浸透率構造を決定し,断層帯中の流体が地震発生に与える影響を解析した.また,地震時の高速断層運動を実験室で再現して,摩擦発熱によって断層破砕帯が大きく強度を失うことを明らかにした.(3)有馬-高槻構造線,米国ユタ州のいくつかの断層,インドネシアのジャワ島東部の泥火山調査の結果,二酸化炭素・メタンガスなどの水溶性ガスが地下流体移動に大きな影響を与えている可能性に気づいた.地下流体の移動を解析するためには水とガスの混合体の挙動を解析する必要があり,本研究を新たに発展させる指針が得られた.
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