研究課題/領域番号 |
18350075
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
島ノ江 憲剛 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (10274531)
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研究分担者 |
木田 徹也 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 准教授 (70363421)
湯浅 雅賀 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教 (50404075)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
17,220千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 1,620千円)
2007年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2006年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
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キーワード | ガスセンサ / クラスター粒子 / 薄膜 / VOC / メソマクロポア / ナノ粒子 / 担持 / ガス拡散 / 高次構造 / ゾル / メソマクロポア制御 |
研究概要 |
本研究では、これまでまったくppbレベルの検知が不可能であった中分子量、高分子量のVOCsガスについて、高い検知感度を有する半導体ガスセンサの開発を目指し、それを達成するための高次構造制御の設計因子を確立した。具体的には、(1)増感剤を分散担持した高次構造体の調製では、逆ミセル法を用いて10nmのSnO_2上に数nmのPd0粒子を担持することに成功し、これまでと比べ10分の1以下の担持量で高い感度を示すことを明らかにした。また、実用的な担持法として表面固定化法を用いてゾル状態でPdナノ粒子を担持できることを見出した。さらに、SnO_2のクラスター化においては、水熱処理条件を制御することで、20-60nmの範囲でクラスターゾルを作製できること、クラスター径を大きくすると分子径が大きなトルエンにも高感度になることなどを明らかにした。また、これら構造制御の設計概念をWO_3やTiO_2のセンサにも適用した。(2)高次構造の評価では、センサ感度の向上のためには5〜10nmのメソポアと20nm以上のマクロポアの両方が重要であることを明らかにした。(3)新しいセンサ評価法では、高速の応答・回復を評価可能な新しい測定システムを設計・作製し、これまで応答速度が遅いとされていた半導体ガスセンサは水素やCOに対し0.5秒以内でほぼセンサ応答が平衡に達していることを明らかにした。さらに、高次構造制御したセンサはさらに速い応答が得られ、ガス拡散が速やかであることを確認した。さらに、WO_3センサについても応答速度を評価し、ガス吸着による応答は反応による応答より著しく緩やかであることを明らかにした。(4)不純物をドープしたSnO_2ゾルの調製では、Feドープによる高感度化について検討を行い、ドナー密度によっては深い空乏状態が起こるという最近提案した理論を裏付ける結果が得られた。
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