配分額 *注記 |
16,830千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 2,130千円)
2007年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2006年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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研究概要 |
本申請者らはすでに,電気化学活性な有機金属分子(フェロセン)をDNAに連結させた新規な"人工DNA"を合成した.この人工DNAを,電極上に固定化させて電気化学センサーとして用いるという新たな方法によって,正常遺伝子とSNP遺伝子を判別することに成功した.本申請課題においては,コスト上,最もネックとなる化学合成を徹底的に簡素化した「実用的なSNP検出システムの創製」を目指した. 平成18〜19年度において実施した本研究課題の成果を,以下に箇条書きに記す. 1.計算機化学を用いて新規電気化学活性ヌクレオシドの分子設計を行った. 2.新規電気化学活性ヌクレオシドの合成ルートを検索し,それを確立した. 3.新規電気化学活性ヌクレオシドのDNAへの組み込み条件を検討した. 4.新規電気化学活性DNAプローブの電極への固定化を検討した. 5.新規電気化学活性DNAプローブを用いるSNP検出条件の最適化を行った. 6.最良の結果が得られた新規ヌクレオシドの合成スキームの最適化と大量合成を行った. 7.長鎖のターゲットDNA(90-mer)を用いてSNP検出を行った. 8.応答電位の異なる2種のプローブを用いてSNPタイピングを行った. 9.電極表面上のAFM観察を行い,本検出系の伝導機構について考察した. 10.本研究課題を総括した. 昨年度と本年度と本年度の成果を基に本法の実用レベルでの実力を総合的に判断した結果,改良の余地は残されているものの,十分なポテンシャルを有しているものと総括した.
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