研究課題/領域番号 |
18350097
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能材料・デバイス
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
島川 祐一 京大, 化学研究所, 教授 (20372550)
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研究分担者 |
高野 幹夫 京都大学, 化学研究所, 教授 (70068138)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
13,690千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 990千円)
2007年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2006年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | 固体化学 / 高圧合成 / 薄膜作製 / ハーフメタル / マルチフェロイック / 発光 |
研究概要 |
ペロブスカイト構造のAサイトにおいてBiとCuが秩序構造をとる新しいダブルペロブスカイト構造酸化物BiCu_3Mn_4O_<12>の合成に高圧法を用いることで成功した。この物質はAサイトのCuとBサイトのMnが反強磁性的にカップルしたフェリ磁性体であり、比較的弱い磁場下で大きな磁気抵抗も示す。電子状態計算から、フェルミ面上の伝導に関与する電子はアップスピンのバンドのみであるハーフメタルであることが明らかになった。フェリ磁性転移温度以下の広い温度範囲で見られる比較的低磁場での磁気抵抗は多結晶試料で見られる、粒子間やドメイン間でのスピン偏極トンネリングやスピン依存散乱に基づくものである。 強磁性と誘電特性を併せ持つ新しいマルチフェロイック材料、Bi_2NiMnO_6ダブルペロブスカイト、の合成に高圧法と薄膜法により成功した。この物質では構造歪みによる強誘電性とBサイトにあるNi^<2+>とMn^<4+>の秩序配列による強磁性が発現する。非平衡な秩序構造を高圧法とエピタキシャル薄膜法を用いることで実現できたことは非常に重要である。 また、SrTiO_3にArビームを照射すると局所的な還元領域が生じ、青色のカソードルミネッセンス、フォトルミネッセンスが起こることを見い出していたが、この発光現象ではTr-3d軌道の電子が重要な役割を果たしていることを陽イオンを置換した試料の発光現象から確認した。さらに、この局所還元領域の僅かな構造変化を放射光X線回折により深さ方向の分布を含めて解析し、再表面での構造歪みが約0.7%であることを明らかにした。
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