研究課題/領域番号 |
18350105
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
余語 利信 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (00135310)
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研究分担者 |
坂本 渉 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (50273264)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,170千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 870千円)
2007年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2006年度: 12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
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キーワード | ペロブスカイト / ナノ粒子 / 金属-有機化合物 / 外場応答性 / 透明薄膜 / 加水分解 / チタン酸バリウム / チタン酸ストロンチウム |
研究概要 |
ペロブスカイト化合物としてチタン酸バリウムを選択し、合成の出発原料として、複合金属-有機化合物前駆体を分子設計し、合成した。不飽和配位子を結合させたチタン酸バリウム前駆体を合成した。この前駆体の金属-有機結合を制御された条件で加水分解し、ナノ粒子を含む生成物を得た。この生成物を粉末X線回折計で分析したところ、加水分解条件に応じた結晶性ナノ粒子が生成していることが明らかとなった。結晶相はチタン酸バリウムであった。透過型電子顕微鏡観察により、10nm程度の結晶性粒子が生成していることを確認した。 前駆体にメチルメタクリレートを添加し、その加水分解・重合を検討により、チタン酸バリウムナノ粒子を含有するポリマーを得ることができた。生成物から透明な薄膜を合成することができた。チタン酸バリウムの粒径が減少するにつれて、吸収端は短波長側にシフトすることが明らかとなり、量子サイズ効果を確認した。 同様の手法を用いることにより、10nm程度の結晶性チタン酸ストロンウムナノ粒子/ポリマーハイブリッドを合成することができた。ハイブリッド分散サスペンジョンに直流電場を印加したところ、その流動曲線において降伏応力が観察された。降伏応力は電場強度、ハイブリッドの濃度などに依存していた。電場のon-offに対する応力の応答は良好であった。ハイブリッドの電気粘性挙動を明らかにすることができた。 前駆体にメタクリレート誘導体を添加し、ステンレス基板上にスピンコートにより前駆体膜を調製した。バリウムやストロンチウム塩を溶解した水溶液中で、対極にステンレス基板を用いて、電場を印加したところ、40度、45分で結晶性ペロブスカイトナノ粒子がポリマーマトリックスに生成することが明らかとなった。ペロブスカイト粒子の結晶子サイズは反応条件に依存していた。本法により、透明なペロブスカイトナノ粒子/ポリマーハイブリッド膜を調製することができた。
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