研究課題/領域番号 |
18360013
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
飯田 厚夫 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (10143398)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,210千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 2,010千円)
2007年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2006年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 放射光 / X線マイクロビーム / 液晶 / スメクティック液晶 / 非球面ミラー / 共鳴X線散乱 / 層構造 / X線小角散乱 |
研究概要 |
本研究の目的は放射光マイクロビームによるスメクティック液晶の(反)強誘電相などにおける組織構造と局所分子秩序・分子配向の関係をX線時分割手法により動的に明らかにすることにある。 実験は高エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所・放射光研究施設・偏向電磁石ビームラインBL-4Aを利用して得られる放射光をX線源として行った。スメクティック液晶に見られる組織の多くは、セル厚に近い数ミクロンから数十ミクロンの空間的サイズを持つ。このような領域を調べるために十分な性能(空間分解能、角度発散、強度)を持ったX線光学系を整備した。新たに曲率可変型の非球面ミラーを作製し、既存の集光光学系と組み合わせることにより1〜2umから30〜40umのビームサイズを持ったKirkpatrick-Baez光学系を利用することが可能になった。前者は高空間分解能測定に、後者は全強度は強いが入射強度密度は低いので試料への損傷も少ないことから、ソフトマター解析には最適であることがわかった。 分子間の層内秩序と層構造を同一の微小領域から実験的に求める試みを行なった。高感度大面積X線CCDシステムを用いて、電傾効果における層内秩序・分子配向に対応したハローパターンの時分割マイクロビーム測定に初めて成功した。またガラスセルに封入された屈曲型液晶の局所領域からの共鳴X線散乱を世界で始めて測定することに成功した。共鳴X線散乱強度は微弱であり、一方液晶試料は損傷を受けやすいので、ビームサイズ・X線光子密度の最適値を探した結果この成果が得られた。また高分解能X線CCDを採用することにより、従来に比べて高い精度で層間隔を求めることもできた。これらの結果から、層間・層内秩序について議論を行った。
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