配分額 *注記 |
15,840千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 1,140千円)
2007年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2006年度: 10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
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研究概要 |
多軸応力下のはんだ接合破壊メカニズムの解明および設計技術と上手く融合できる次世代実装工学の信頼性評価技術の確立を目的として,高集積化された実装部品の多軸応力状態を考慮した信頼性問題について検討した.まず,ナノインデンテーション試験を用いて多軸応力状態におけるクリープ特性について調査した.多軸応力状態では,ラチェット現象やクリープ機構の遷移等が顕在化する.また,めっき等の薄膜構造の場合,バルクと特性が異なるためプロセスに応じて物性を計測する必要がある.多軸応力による信頼性問題の典型として,近年問題となっている錫ウィスカ発生機構について検討した.多軸状態によってクリープ変形機構が遷移することで,拡散による欠陥発生が加速されることを見出すとともに,発生挙動について有限要素法をベースとする予測技術を構築した.さらに,2層めっきの抑制効果について本手法を適用し,異材間のクリープ特性の差を利用した抑制メカニズムを解明することができた.続いて,多軸負荷を受けるコネクタ部品のはんだ接合部の信頼性について検討した.3点曲げ試験を用いて,多軸負荷状態を想定した疲労寿命試験を実施した.多軸応力状態の影響で,低サイクル疲労支配パラメータである非線形ひずみが増大する傾向が確認できた.多軸状態を考慮した疲労損傷則を用いることで,ラチェットなどが顕在化するコネクタ部品の寿命を定量的に予測する技術を確立することができた.
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