配分額 *注記 |
16,450千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 1,350千円)
2008年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2007年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2006年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
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研究概要 |
高リサイクル性を持つ絶縁皮膜層を有する軟磁性粉末冶金合金について,昨年度に引き続き樹脂の添加を行わず高圧縮成形圧によって密度を高めた素材について,平面曲げ疲労試験を行い,表面微小き裂の発生および進展挙動を検討し,以下のことを明らかにした. (1)疲労き裂の発生起点は粉末粒界から生じる場合と表面に存在する介在物が抜け落ちた空孔から発生する場合が認められた.高密度になると,成形時に粉末粒間の密着度が増すため空孔が存在する確率が減少し,き裂が空孔起点で発生する割合が少なくなり,空孔が疲労強度特性におよぼす影響は小さくなる. (2)高分解電子顕微鏡による破面観察から,絶縁被覆層が成形過程で破壊することはなく,成形後も十分な絶縁を有しているとともに,純鉄同士の結合力はほとんど無く,粉末のかみ合わせにより強度が上昇していることが明らかとなった. (3)介在物ならびに空孔の面積分布を極値統計学的手法により処理することで,成形圧の違いによる欠陥起点面積分布の統計量の差異を考慮することで,成形圧の疲労強度に及ぼす影響を定量的に評価することができた. (4)軟磁性粉末材料には,その成形法から多数の欠陥が内在しており,疲労き裂は複数の欠陥を基点として発生・合体を繰り返して進展することが明らかとなった.
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