研究課題/領域番号 |
18360103
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大田 治彦 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50150503)
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研究分担者 |
阿部 宜之 産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 宇宙技術グループ長 (10356371)
井上 浩一 九州大学, 大学院・工学研究院, 講師 (70380574)
新本 康久 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (30226352)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,000千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 1,200千円)
2007年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2006年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
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キーワード | 微細流路 / 沸騰 / 熱伝達 / 混合媒体 / 自己浸潤性 |
研究概要 |
微細流路の入口流動変動が熱伝達特性に及ぼす影響を調べるために、内径0.51mmの単一円管を用いてFC72を用いて実験を行った。供給流量変動が小さい場合、熱伝達係数に及ぼす乾き度熱流束、質量速度の影響は通常管と類似する。供給流量変動が大きい場合、中乾き度で乾き度増加によっても熱伝達係数はほぼ一定となって二相強制対流域の熱伝達の特性が消滅し、さらに乾き度を増加させた場合には比較的緩慢な熱伝達劣化が観察された。細管内強制流動沸騰では発生気泡の急激な成長により引き起こされる入口流量変動により、熱伝達特性が大きく影響されることを明らかにした。 適用形態として有力な狭隘流路内強制流動沸騰熱伝達に関して、給液方法を改善した除熱部構造を持つ狭隘流路について実験を行った。流路は、液体および蒸気流路となる加熱主流路とこの背面に位置し液体のみの流路となる非加熱副流路とから構成され、主流路内の伝熱面上にはバルク流れと横断方向に V 字溝が加工してある。すべての液体は、主流路側部に配置された焼結金属板を介して副流路から染み出す。大気圧下の水を用いた実験で、主流路間隙幅2mm、5mmのいずれの場合でも全流量3.60l/min(主流路断面積換算質量速度958,383kg/m^2s)以上で2×10^6W/m^2という高い限界熱流束を得た。また全流量が3.60l/minの場合、主流路間隙幅 2mm では1.1x10^5W/m^2K、5mmでは7.8x10^4W/m^2Kという高い熱伝達係数を得た。高熱流束においても副流路からの給液が十分に行われ、薄液膜蒸発が促進されたためと考えられる。 1-プロパノール水溶液、2-プロパノール水溶液、エチレングリコール水溶液について、圧力条件0.1MPaでプール核沸騰を行い、アルコールの中濃度域までの熱伝達特性を明らかにした。いずれの水溶液においても、低アルコール濃度域において、濃度の増加とともに限界熱流束値が急激に減少後、一旦上昇し、さらなる濃度の増加により共沸組の限界熱流束値に向かって再び減少を続けるという特異な傾向が現れた。
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