研究課題/領域番号 |
18360143
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山本 眞史 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10322835)
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研究分担者 |
植村 哲也 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20344476)
松田 健一 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (80360931)
齊藤 敏明 東邦大学, 理学部・物理学科, 教授 (80170512)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,650千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 1,950千円)
2007年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2006年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | ハーフメタル / ホイスラー合金 / エピタキシャル成長 / 強磁性トンネル接合 / トンネル磁気抵抗 / スピントロニクス / ホイスラー合金薄膜 |
研究概要 |
本研究では、Co系ホイスラー合金(Co_2YZ)のハーフメタル特性を活用する室温動作のスピントロニクスデバイス基盤技術を構築することを目的とした。急峻で、かつ、原子レベルで平坦なCo_2YZ薄膜とMgOトンネルバリアの界面を実現するとともに、 Co_2YZ/MgOを用いたエピタキシャル強磁性トンネル接合(MTJ)デバイス技術を開発した。さらに、試作したMTJに対して室温において良好なトンネル磁気抵抗(TMR)特性を実証した。 1)本技術の特徴は以下の通りである:a)MTJ3層構造のすべての層の単結晶エピタキシャル成長,b)急峻で、かつ、原子レベルで平坦なCo_2YZ/MgOバリア界面,c)MgOバリアとの界面領域において、酸化のない、優れた電子的・磁気的状態を有するCo_2YZ薄膜。 2)Co_2Cr_0.6Fe_0.4Al/MgO/CoFe MTJについて、室温において109%(4.2Kにおいて317%)の比較的高いTMR比を実証した。 3)Co_2MnSi(CMS)薄膜を下部・上部両電極に用いた全層エピタキシャル構造の交換バイアス型CMS/MgO/CMS MTJ製作技術を開発した。上部CMS電極堆積後のin situアニールにおけるアニール温度(T_a)を高くするとともに、TMR比が高くなることを明らかにした。また、典型的なTMR 比として、T_a=600℃に対して、室温で179%(4.2Kで683%)の高い値を実証した。 以上、Co系ホイスラー合金とMgOバリアからなる単結晶エピタキシャルヘテロ構造が、ハーフメタル特性を活用する室温動作のスピントロニクスデバイスの基本構造として高い可能性を有していることを示した。
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