研究課題/領域番号 |
18360150
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤原 康文 阪大, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10181421)
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研究分担者 |
寺井 慶和 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (90360049)
斗内 政吉 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (40207593)
近藤 正彦 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (90403170)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,980千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 2,580千円)
2007年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2006年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 秩序制御 / 高次機能 / 発光ダイナミクス / 局所構造制御 / 希土類元素 |
研究概要 |
本研究では「電流注入による希土類発光準位を介する誘導放出」を用いた波長超安定新規半導体レーザを実現することに最終目標を設定する。高品質な希土類元素添加III-V族半導体の作製には、既に我々のグループで構築している原子レベル制御不純物添加技術(有機金属気相エピタキシャル(OMVPE)法を基盤としており、高い発光効率を示すように設計された希土類原子周辺局所構造を選択的に作り込むことが可能である。)を用いる。 本年度は、発光デバイス性能をより一層向上させる指針を得るために一旦、物性研究に立ち返り、「完全秩序制御」されたEr原子周辺局所構造におけるErイオンの励起および緩和機構を理解することに研究の焦点を定めた。得られた知見を以下にまとめる。 (1)非平衡キャリアダイナミクスをより定量的に調べるために、ポンプ・プローブ光透過率測定系を新たに構築した。Er添加特有の早い緩和成分を見出し、GaAs:Er,0においてより顕著であることを明らかにした。 (2)Er添加濃度が極めて低いGaAs:Er,0(1x10^<17>cm^<-3>程度)を作製し、Er発光特性を調べた。その励起フォトンフラックス依存性よりEr光励起断面積を見積もったところ、これまでの最大値2x10^<-15>cm^2を得た。 (3)Er発光強度の測定温度依存性を調べたところ、40Kより低温側でEr発光強度が増大する新奇な現象を見出した。この現象はGaAsバンド端でのC発光と強い相関を示しており、Cアクセプターから放出された正孔に起因するオージェ機構によることを明らかにした。
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