配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 2,100千円)
2007年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2006年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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研究概要 |
情報通信技術の発達に伴い,道路を走行する車から交通情報を収集するプローブカーシステムが注目を集めている.特に,プロープカーシステムは,プローブカーが走行する全ての道路から交通情報を収集できることや,加速度や走行経路など様々な情報が取得できることが利点として挙げられる.しかしながら,プローブカーシステムによって大規模な交通情報収集を行うためには,交通情報としての有用性の提示,利用方法の確立,効率的な情報収集,提供方法のあり方など,多くの課題を解決する必要がある.本研究では,これらの課題を解決するための技術開発やシステム検討を行った. まず,プローブカーデータの有用性を提示するため,プローブカーデータを用いた経路案内システムを構築し,市販のカーナビゲーションシステムと性能比較を行った.この結果,プローブカーデータを活用した経路案内システムの方が統計的にも有意に性能が高いことが示された.さらに,通勤時の経路案内実験によって,構築したシステムの経路誘導効果を確認した.次いで,有効活用方法を開発することを目的とし,経路選択データとして利用することで極めて詳細な経路選択行動分析が可能となること,信号の制御効果の検証や交通事故分析に活用可能なこと,動的OD交通量の推定に利用可能なこと等を示した.さらに,データ収集の効率化および大規模システムの実現に向けた検討を行った.ここでは,プローブ情報の収集頻度が大規模システムの実現に大きな影響を与えることを明らかにしたうえで,低頻度データの特性や利用技術を開発し,大規模システムを実現するためのコスト分析やプローブカーの最適配置手法の開発を行った.本研究の実施により,大規模なプローブカーシステムの実現に向けた多くの課題について解決された,もしくは解決ための重要な検討がなされたといえる.
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