研究課題/領域番号 |
18360267
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
冨永 晃司 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (10067720)
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研究分担者 |
若井 明彦 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90292622)
田村 昌仁 建築研究所, 国際地震工学センター, 上席研究員 (50179909)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
9,580千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 1,080千円)
2007年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2006年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 戸建て住宅 / 鋼管杭 / 木杭 / パイルドラフト基礎 / 鉛直支持力機構 / 水平抵抗機構 / 有限要素法解析 / 性能評価法 / 圧入力〜貫入量関係 |
研究概要 |
軟弱地盤上に建設される戸建て住宅基礎として、比較的短尺な摩擦杭を採用する場合を想定した支持力問題を扱うことを目的とした研究を行った。特に、この基礎に間伐材を有効利用することを目的としているため、まず間伐材のもつテーパー形状の単杭としての支持力評価法を扱った。具体的には、軟弱地盤における住宅用木杭を対象として、国内外での設計・施工法の収集・分析を行った。ついで、テーパー杭の特性を生かすために、杭の施工法として圧入工法を採用することに限定した場合の押込み力〜貫入量関係に関する解析法を提案した。この解析法は、博捜要素法に基づく弾塑性空洞押し拡げ理論による杭体表面の摩擦力の評価および高野等が提案した杭先端の極限支持力理論との合成した解析法である。そして、地震あるいは暴風による水平力に対する水平抵抗力を非線形Winklerばねモデルに基づく弾塑性解析法を提案した。これらの研究で得られた知見は、以下の通りである。 1、直杭およびテーパー杭ともに解析値は実験値の示す定性的・定量的性状の特性を良く表現でき、解析および実験のいずれにおいても押し込み力はテーパー角の増大とともに増加する。 2、静的鉛直載荷実験で得られた極限荷重は、圧入施工試験での最終圧入力よりも大きく、圧入施工後の養生期間において杭周辺地盤に強度回復が生じている。 3、上記の地盤強度回復を考慮すれば、圧入施工最終時の圧入力からその杭の極限支持力の評価が可能となる。 4、静的水平抵抗解析では、実験杭によって多少の差があるが、全体的に解析値と実験値の近似度は高く、かつ杭の圧入が直杭よりテーパー杭、そしてテーパー角の大きな杭へと杭周辺地盤を締め固める効果を増大させている。 5、三次元FEMによるパイルド・ラフト基礎のパラメトリック解析では、柱間の最大相対沈下量および最大相対変形角は杭の長さによる大きな変化はなく、剛体的な一様沈下となり、沈下に対して長さ約3mの杭が効果的である。
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