研究課題/領域番号 |
18360332
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高木 節雄 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90150490)
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研究分担者 |
土山 聡宏 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (40315106)
中田 伸生 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (50380580)
中島 孝一 九州大学, 工学研究院, 助教 (30363378)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
16,370千円 (直接経費: 16,100千円、間接経費: 270千円)
2008年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2006年度: 15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
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キーワード | 鉄鋼 / 粒子分散強化 / 銅 / ハイブリッド / 高強度・高延性 / ナノ構造 / 鉄鋼材料 |
研究概要 |
粒子分散強化は金属材料の基本的な強化機構の一つであり、鉄鋼材料の場合、セメンタイトを代表とする炭化物が一般的に強化分散粒子として使用されている。一方、近年ではナノテクノロジーによる鉄鋼材料の高機能化研究が盛んに行われており、数nm~数十nm の非常に微細な分散粒子(ナノ分散粒子)を利用して鉄鋼材料の高強度化を図ろうとする試みがなされ、その一つとしてナノCu 粒子が注目されている。ただし、ナノCu 粒子分散鋼の優れた機械的性質は、単に分散粒子のサイズが微細であることだけでなく、「分散Cu 粒子自体が鉄基地に比べて十分軟質である」というCu 粒子の特徴によってもたらされている事実も示唆されている。今後、大きな降伏強度と加工硬化率を有し高強度・高延性を兼ね備えた材料を得るためには、炭化物とCu 粒子を同時に最適な状態で分散させ、それぞれの特長を融合させてやること(ハイブリッド化)が有効であると考えられる。そのような鉄鋼材料、「ハイブリッド鋼」の有効性を証明することを本研究の最大の目的とし研究を遂行した。その結果、様々なハイブリッド鋼(フェライト型ハイブリッド鋼、マルテンサイト型ハイブリッド鋼、パーライト型ハイブリッド鋼など)の創製に成功し、炭化物とCu 粒子の複合析出により鋼の強度-延性バランスが大幅に改善することが明らかとなった。さらに、炭化物とCu 粒子それぞれの分散状態を制御することにより鋼の降伏強度と加工硬化率を独立して任意にコントロールできる可能性が示唆された。
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