配分額 *注記 |
14,940千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 2,040千円)
2007年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2006年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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研究概要 |
本研究では,実用への適用を前提に空気を作動ガスとするコールドスプレープロセスの可能性について数値解析を行い,ノズル寸法,形状の最適化を行った。また,得られた最適ノズルを有するコールドスプレー装置を設計した。成膜装置として作製したコールドスプレー装置を用い,各種成膜条件の付着効率および皮膜特性に与える影響を系統調査した。その結果,金属基材上への純銅粒子の成膜において,最適条件の基に付着効率70%,体積抵抗率7×10^<-8>Ωmを達成した。この場合の粒子速度実測結果は685m/sであり,国内外における当該分野での最高速度である。得られた皮膜に対しアニーリング処理を施した結果,皮膜体積抵抗率はバルク材相当の値となることを検証した。また本研究では特に,粒子付着効率の改善に対する衝突時基材温度場の影響の大きさを指摘した。さらに,国内外で初の試みとして,基材上に付着した単一粒子の密着強度評価を実施し,巨視的変形を伴わない粒子が,既存溶射粒子相当の極めて高い密着強度を有する事実から,コールドスプレーにおける,凝着を主体とする粒子付着メカニズムを明らかにした。さらに空気を用いる実プロセスでは,基材面上に形成されるBow Shockにより粒子付着が阻害される可能性を指摘し,これへの対策として,熱流体数値解析を用いBow Shockの影響低減の可能な独自ノズルを設計考案するとともに,その効用を実験的に明らかにした。得られた成果は学術論文7編,国内外での発表8件,関連特許5件等として公開した。
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