研究課題/領域番号 |
18360461
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
エネルギー学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 隆 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20314049)
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研究分担者 |
高井 吉明 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50109287)
一野 祐亮 (一野 裕亮) 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90377812)
高木 淳 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (00308793)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,920千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 1,020千円)
2007年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2006年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
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キーワード | 熱電変換 / 酸化物材料 / 薄膜 / 微細組織 / ナノ技術 |
研究概要 |
p型熱電変換材料であるCa_3Co_4O_9(CCO)は高い熱電変換性能を示すことから、単結晶や薄膜を用いて研究開発が行われてきている。昨年度、我々はn型熱電変換材料Sm_<2-x>Ce_xCuO_4薄膜にBaZrO_3(BZO)を添加することで、膜内に20nm程度のBZO粒子が析出していること、熱伝導率が1/2以下に低減することが報告している。本年度では、BZOナノ粒子導入によるCCO薄膜の高特性化を目的とする。実験方法は、BZOを0〜10wt.%添加したCCOターゲットを作製し、パルスレーザー蒸着(PLD)法を用いてAl_2O_3(0001)基板上に膜厚3000Å程度のBZO添加CCO薄膜を作製した。その結果、作製したCCO薄膜は、XRD解析から面内配向し、c軸単相であることを確認した。CCO薄膜の室温でのPower Factorは、0.52mW/mK^2(ゼーベック係数123μV/K、電気抵抗率2.9mΩ・cm)であり、BZO添加量増加に伴い若干低下することが分かった。また、無次元性能指数ZT及び熱伝導率κの評価を簡易的なハーマン法を用いて行った。BZO添加量5wt.%の時にZTは最大値をとり、CCO薄膜に比べて約1.3倍の値に向上した。この原因は熱伝導率の値が0.6倍程度に低減したためである。CCO薄膜のTEM微細構造観察を行った結果、10nm程度のBZO粒子が層状に分散していることが確認された。ナノBZO粒子またはそれに起因した欠陥転移が、高性能CCO熱電変換の熱電性能の向上に寄与していると考えられる。
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