研究課題/領域番号 |
18370071
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
小椋 光 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (00158825)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
17,330千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 2,130千円)
2007年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2006年度: 8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
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キーワード | AAA ATPase / 分子シャペロン / FtsH / p97 / fidgetin / spastin / katanin / 微小管 / ATP依存性プロテアーゼ / Cdc48p / Katanin |
研究概要 |
AAAタンパク質の共通のエンジンであるAAA ATPaseの作動原理、すなわちATP加水分解機構、基質タンパク質への作用機構の解明に取り組んだ。AAAプロテアーゼFtsHの変異体の解析から、ATPaseリングの孔に位置する酸性残基の重要性や基質特異性に関わる残基を明らかにした。また、FtsHと線虫のホモログとのキメラタンパク質の解析から、基質ポリペプチドの分解がATPの結合だけで起こるという結果を得た。このキメラによる基質分解は、ATPaseリングのボアの保存された芳香族残基への依存性も無くなっていた。これは、ATPの加水分解非依存的トランスロケーションの可能性を示唆する知見である。線虫のfidgetinホモログの解析から、ATP加水分解の「分子間触媒モデル」とサブユニット間の協調性に関する知見を得た。線虫のp97についてin vitroで、タンパク質の凝集体形成を抑制するシャペロン活性を認め、この活性はATPに非依存的であることを明らかにした。線虫のspstinホモログSPAS-1およびヒトkataninについて微小管への作用を解析した。SPAS-1については、培養細胞で強制発現することにより、微小管の消失を観察した。Walkerモチーフの変異体やATPaseリングの孔の保存された芳香族残基の変異体の強制発現では微小管の消失が認められず、SPAS-1の活性にATPaseやボアの重要性が示された。一方、kataninについては蛍光顕微鏡下で微小管の切断を観察し、ATPaseリングの孔の保存された芳香族残基の変異体は微小管切断活性を失うことを確認した。KataninとATPに依存した微小管切断過程を高速原子間力顕微鏡により観察した。
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