研究課題/領域番号 |
18370086
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武田 洋幸 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80179647)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,940千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 1,440千円)
2007年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2006年度: 10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
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キーワード | メダカ / 左右軸 / 繊毛 / ダイニン / 鞭毛 |
研究概要 |
メダカ変異体スクリーニングの過程で得られた左右軸形成に異常のある変異体5系統について、ポジショナルクローニングを行い、最終的に3系統の原因遺伝子を特定した。また、魚類で最も早く左右非対称的発現を示す遺伝子charonをクローニングし、このマーカーと各種変異体を組み合わせて魚類の左右性出現機構を解析した。 (1)原因遺伝子が判明したのはktu, abc, aA90の3系統で、それぞれ新規遺伝子(ktu)、機能未知の膜タンパク質(abc)、cytoplasmic dynein2(dhc2)をコードしていた。特にktu変異体の原因遺伝子は全く新規のタンパク質で、繊毛の運動性獲得に必須であった。透過型および走査型電子顕微鏡を用いた解析により、Ktu変異体では軸糸のダイニン内腕および外腕が欠失しているか、その数が著しく減少していることを見いだした。Ktuの特異抗体を作成してその細胞内局在を調べた結果、Ktuは軸糸には存在せず、細胞質中に存在し、ダイニンアーム形成に関与する新しい役割を持ったタンパク質であった。最近、繊毛病(primary ciliary dyskinesia)の家系で、ヒトKTUが変異を起こしている2家系を特定した(H. Omran博士(Freiburug大)との共同研究)(論文投稿中)。 abcに関しては、構造からイオンチャネルと関連するタンパク質であることが判明している。現在Caイオンとの関係を調べている。一方dhc2変異体においては鞭毛・繊毛形成の異常を詳細に調べている。 (2)尾部中胚葉が欠失するheadfish/fgfr2変異体、ノード相同器官であるKupffer胞の発達が異常となるchordin変異体における左右軸形成を解析した。その結果、Kupffer胞は左側側板中胚葉で発現するnodalを抑制することこと、さらにその抑制にはKupffer胞上皮右側で強く発現するcharonが重要であることが判明した。
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