研究課題/領域番号 |
18380021
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸学・造園学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山木 昭平 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70210341)
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研究分担者 |
金山 喜則 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (10233868)
山田 邦夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教 (30345871)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,480千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 1,680千円)
2007年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2006年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | バラ花弁 / FaSDH / イチゴ / インベルターゼ / ニホンナシ / Ps-AIV1〜2 / ソルビトール脱水素酵素 / スプライシング / バラ / 花弁 / Ps-AIV1 / Ps-AIV2 |
研究概要 |
インベルターゼ遺伝子の発現調節と肥大成長に対する役割を、ニホンナシ果実成長とバラ花弁の肥大成長によって検討した。(1)ニホンナシ果実より2つの液胞型インベルターゼの全長cDNA(PsV-AIV1,PsV-AIV2)をクローニングした。PsV-AIV1は細胞分裂の盛んな初期成長に関与し、PsV-AIV2は糖集積を伴う細胞肥大成長に強く関与した。(2)バラ花弁の肥大成長は、酸性インベルターゼ遺伝子の発現増加に伴う活性上昇により、スクロースがヘキソースに変換し、大きな膨圧を形成することによって生じる。そしてこの活性上昇はオーキシンによって引き起こされた。 ソルビトール脱水素酵素遺伝子の発現調節とソルビトールの蓄積についてイチゴ果実を用いて検討した。(1)イチゴ果実のソルビトール脱水素酵素(NAD-SDH)の全長cDNA(FaSDH)をクローニングし、その活性も検知した。しかし、ソルビトールー6ーリン酸脱水素酵素遺伝子は存在したが、タンパク質と活性を検知できなかった。そしてNAD-SDH活性のキネティックスから、フルクトースの還元反応によってソルビトールが生成されることを明らかにした。(2)NAD-SDH活性はフルクトース、ソルビトール、オーキシンによって促進された。しかしmRNA量の大きな変化はなかった。(3)NAD-SDHのmRNAはイントロンを含んだpre-mature mRNAとmature mRNAを含んでおり、フルクトース、ソルビトール、オーキシンによる活性促進は転写後のスプライシング速度を促進することによって生じた。 以上のように、インベルターゼとソルビトール脱水素酵素はバラ科植物の肥大成長、糖集積に密接に関わり、それらの基質や植物ホルモンによって発現が調節されていることを明らかにした。
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