研究課題/領域番号 |
18380163
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
秋葉 征夫 東北大学, 名誉教授 (30005631)
|
研究分担者 |
佐藤 幹 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 特任准教授 (20250730)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
16,130千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 930千円)
2007年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2006年度: 12,100千円 (直接経費: 12,100千円)
|
キーワード | 鶏 / グルコース輸送 / インスリン / 骨格筋細胞 / サルファ剤(トルブタミド) / 初期成長 / 筋分化制御因子 / siRNA |
研究概要 |
家禽における特異的なグルコース代謝は、調節蛋白質であるGLUT(グルコースの細胞内への取り込み)や解糖系酵素(ヘキソキナーゼ(HK)の特異性に依存していると推測されている。そこで本研究では、鶏骨格筋細胞の増殖・分化をグルコース輸送系遺伝子群の制御により調節し、新たな食肉生産の基盤とすることを試みた。 (1)インスリン誘導性糖取り込み活性化状態における解糖系酵素遺伝子群の発現推移 鶏骨格筋細胞でインスリン添加条件下におけるグルコース輸送調節蛋白質遺伝子発現変動を観察したところ、GLUT1およびHKII遺伝子発現がインスリン添加濃度依存的に増加していた。 (2)siRNAによるGLUT1およびHKII遺伝子抑制条件下における筋分化関連因子の遺伝子発現 GLUT1およびHKIIのsiRNAを導入して、各遺伝子を約70%以上ノックダウンした細胞における骨格筋分化関連因子の遺伝子発現を検討したところ、IGF-I、Myogenein、MyoDのいずれの分化促進遺伝子発現も低下していた。よって、鶏骨格筋の分化を調節するには、糖代謝関連因子、特にGLUT1とHKIIの調節が有効であることが明らかとなった。 (3)低血糖初生ヒナを用いたin vivoグルコース輸送系活性化骨格筋の発達に対する作用 初生ヒナにインスリン、あるいはトルブタミドを投与し、骨格筋へのグルコース輸送を一時的に増加させた場合、筋衛星細胞のマーカー遺伝子であるPAX7の発現が、対照区の生理食塩水投与区に比べ、3日齢で亢進した。 (4)絶食あるいはプレスターター飼料を用いた初生ヒナの骨格筋発達に対する作用 Early post hatch feedを給与したヒナでは、体重、骨格筋重量ともに対照区に比べ有意に大きく、骨格筋のIGF-I発現が上昇、Myostatin発現が低下していた。 よって本試験により、「グルコース輸送系の制御」→「筋細胞の増殖・分化の制御」を明示することができた。
|