研究課題/領域番号 |
18380191
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境農学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
矢木 修身 日本大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (40132865)
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研究分担者 |
中嶋 睦安 (中嶋 陸安) 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (10059660)
栗栖 太 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (30312979)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
10,150千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 1,050千円)
2007年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2006年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | シスジクロロエチレン / ビニルクロリド / クロロエチレン / Dehalococcoides / 脱ハロゲン分解 / 揮発性有塩素化合物 / 揮発性有機塩素化合物 / 嫌気性微生物 / 13C-SIP法 / 有害化学物質 |
研究概要 |
クロロエチレン類分解能を有するDehalococcoides属細菌の高度集積培養系を構築し、分解能の安定化及び水素による制御の可能性を検討した。シスジクロロエチレン(cis-DCE)分解能を有する高度集積培養系の脱ハロゲン化能の安定化にハス田土壌の添加が有効であり、滅菌土壌5%の添加により10mg/lのcis-DCEを約20日間でエチレンまでの脱ハロゲン化が可能となった。Dehalococcoldes属細菌の16SrDNAコピー数が10^8/mlに達した。分解促進因子を調べた結果、有機酸の中で乳1mMの添加が最も効果を示した。有機酸は低濃度のほうが高い促進効果を示した。またビタミンB_<12>が0.025mg/lの高濃度で、土壌抽出液、アミノ酸混合液も促進効果を示した。デハロゲナーゼvcrA遺伝子は14クローン中8クローンが新規のものと推察され、Dehalococcoides属細菌の多様性が確認された。 1Lのジャー培養装置で酸化還元電位(ORP)の影響を調べた。-300mV以下の系ではcis-DCEがエチレンまで分解され、Dehalococcoides属細菌数は10^7 copies/mlまで増加し全細菌数の約5%を占めた。その他Clostridium aciditolerans類縁クローン等の存在が確認された。 水素のクロロエチレン分解に及ぼす効果について検討し、水素が10^4ppmレベルになったときにcis-DCEがビニルクロリドに、10^3ppmレベルになるとエチレンにまで分解される傾向が認められた。水素濃度を制御できる1Lのジャー培養装置を構築し、水素濃度10^2-10^4ppmvの分解能への影響を調べたが、分解活性が低く明確な結果が得られなかったが、水素濃度を低濃度に保つこと、低濃度の有機酸、比較適高濃度のビタミンB_<12>、ORPの制御等をすることによりクロロエチレン類の完全脱ハロゲン化が可能であることが示唆された。
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