配分額 *注記 |
17,520千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 2,220千円)
2007年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2006年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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研究概要 |
申請者により開発された触媒的環化アルケニル化反応は,これまで生物活性天然物の合成に利用されてきた。本研究では,触媒的環化アルケニル化反応を鍵反応とするquadroneならびにC_<20> gibberellinの効率合成に着手した。 (1)抗腫瘍活性セスキテルペン・Quadroneの合成研究 一方の核間位にアリル基を有するトランスヒドリンダン上に発生させた交差共役したシリルエノラートを触媒的環化アルケニル化反応に付し,四環性セスキテルペンであるquadroneの基本炭素骨格の新規合成法を開発した。 (2)植物生長制御ホルモン・C_<20> Gibberellin類の合成研究 先ず交差共役した光学活性なシリルエノラートを最初の鍵反応である触媒的環化アルケニル化反応に付し,C_<20> GibberellinのCD環部に相当するビシクロ[3.2.1]オクタンユニットを合成した。続いて,ビシクロ[3.2.1]オクタン化合物の構造上の特徴を利用して,ジエンならびにジエノフィル部位を立体選択的に導入し,第二の鍵反応の基質となるテトラエンを合成した。次にこのテトラエンを分子内Diels-Alder反応に付し,単一の立体異性体として目的とする不飽和エステルを95%の収率で得た。最後に,この環化生成物を官能基変換反応に付し,望むC_<20> GibberellinであるGA_<112>の最初の不斉全合成に成功した。
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