研究課題/領域番号 |
18390046
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
楠原 洋之 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (00302612)
|
研究分担者 |
大貫 玲子 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (70361607)
前田 和哉 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (00345258)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
11,630千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 1,230千円)
2007年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2006年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
|
キーワード | トランスポーター / 体内動態 / プローブ薬 / 腎尿細管分泌 / 胆汁排泄 / 消化管吸収 / 肝シヌソイド側排出 / 生理学的モデル |
研究概要 |
本研究では、in vivoでのトランスポーター機能を評価するためのin vivoプローブを開発することを目的として、ノックアウト動物を用いたin vivo試験ならびにヒト腎組織を用いたin vitro輸送実験を行った。ノックアウトマウスを用いた解析から、Mrp3が(1)methotrexateやfexofenadine、SN-38の肝シヌソイド側の排出、(2)methotrexateの消化管吸収に働いている事を見出した。また、Bcrpが、血液脳関門において、植物エストロゲンの他、ダントロレン、プラゾシン、トリアムテレンのくみ出しに働いていることを見出した。新鮮腎スライスを用いた解析から、腎側底膜側の有機アニオントランスポーター(OAT1ならびにOAT3)は、それぞれadefovir、olemsartanの取り込みに働いていることを明らかにした。プローブ薬の体内動態を記述するために、HMG-CoA還元酵素阻害薬であるプラバスタチンをモデル化合物として用いて、細胞膜透過過程に飽和性を組み込んだ生理学的モデルを構築し。in vitroで測定された肝取り込み過程ならびに胆汁中への排泄過程に、in vitro-in vivo補正係数を用いることで、ラットにおいて静脈内投与、経口投与後の時間推移を説明することができた。以上の結果から、Mrp3機能評価にはmethotrexateが、OAT1の機能評価にはadefovirが、OAT3の機能評価にはolmesartanが利用可能であることを見いだした。Bcrpについては植物エストロジェンやdantroleneを分子プローブ化することで、血液脳関門等血液組織関門における機能評価が可能であることを明らかにした。これらの薬物を用いることで、これらトランスポーターを介した薬物間相互作用や遺伝子多型による影響を定量的に評価が可能になるものと期待される。
|