研究課題/領域番号 |
18390087
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 敏一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00049397)
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研究分担者 |
水野 信哉 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10219644)
町出 充 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90346198)
松本 邦夫 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90201780)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
13,390千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 1,590千円)
2007年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2006年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | HGF / c-Met / 増殖制御 / 細胞内シグナル伝達 / 再生 / フォスファターゼ / 傷害察知 / ノックアウトマウス / Met / 細胞増殖制御 / 分子機構 / 高密度培養 |
研究概要 |
(1)LARによるチロシン脱リン酸ヒを介したHGF/c-Metスイッチ制御 肝細胞の増殖は細胞間接着によって制御され、高細胞密度ではHGF刺激を加えても細胞増殖は起こらない。この現象は臓器恒常性維持のための重要な分子機構であると言える。ラット初代培養肝細胞を用いた解析から、高細胞密度下ではHGFによるc-Metのリン酸化は引き起こされるが、リン酸化状態が持続しないことを見出した。さらに、c-Metのチロシン脱リン酸化を担うフォスファターゼとしてLARを同定した。LARの発現は細胞密度依存的に高まり、HGF刺激によってc-Metと結合能を獲得する事が明らかとなった。以上の成果はJ-Biol-Chem.281:8765-8772(2006)に報告した。 (2)障害モデルにおける内因性HGF/c-Met活性化機構の生理的意義 総胆管結紮マウスを用い、肝炎病態における傷害組織でのc-Met活性化の生理的機能を解析した。総胆管結紮後2-4日目にはHGFの産生上昇とともに肝細胞にc-Metシグナルが伝送されることにより細胞死が抑制できることが明らかとなった。以上の成果Am-J-Physiol.292:G639-G646(2007)に報告した。 (3)Juxtamembrane領域を欠失する変異c-Met(ΔJxt-Met)を発現するノックインマウスの作成 c-Metの活性化制御にはJuxtamembrane領域に存在するセリン残基のリン酸化が重要であることが分かっている。また、Juxtamembrane領域を欠失する変異c-Metはスプライシングバリアントとして生体内に存在する。そこで、生体におけるJxt領域の機能を解析するためにΔJxt-Metのみを持つノックインマウスを作成した。ホモマウスは生まれてくるが、発育不全で体が小さく生後数時間以内に死亡した。現在、異常組織を明らかにするため病理学的解析を進めている。
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