研究課題/領域番号 |
18390115
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
米満 吉和 千葉大学, 大学院・医学研究院, 客員教授 (40315065)
|
研究分担者 |
居石 克夫 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70108710)
中川 和憲 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (50217668)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
16,830千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 2,130千円)
2007年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2006年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
|
キーワード | 血管新生と血管発生 / リンパ管新生 / センダイウイルスベクター / MCP-1 / FGF-2 / PDGF-BB / Spred / PKC eta / 血管新生 / 動脈硬化 / 間葉系細胞 |
研究概要 |
本研究計画では、「生理的・病的血管新生プロセス」というキー・ワードを中心に据え、動物モデルとヒト疾患との融合的解析を試みた。特に生理的・病的血管新生時に、多段階的に下流関連遺伝子群発現が誘導されるというこれまでの成績を、さらに分子種を広げて詳細な検討を加えた。 本年度の研究成果として、以下の点が明らかになった。 (1)FGF-2依存性血管新生の血流再開作用に炎症性ケモカインMCP-1が重要であり、間葉系細胞においてPKC、NF-kB系により制御されている(Arterioscler Thromb Vasc Biol 2007)。 (2)内因性サイトカインシグナル阻害分子Spred-1およびSpred-2のdouble knock outマウスでは、胎生期13.5日頃より多量の出血を来たして胎生致死となる。これにはVEGF-Cシグナル伝達の過剰亢進と、それによるリンパ管の分化異常が原因である(Mol Cell Biol 2007)。 (3)FGF-2依存性血管新生の血流再開作用に内因性胎盤増殖因子(PIGF)発現が必須であり、これはVEGF-Aシグナルを補完的に制御することにより発動されている(Atherosclerosis 2007)。 (4)FGF-2過剰発現はVEGF-Cの発現を増強し、リンパ管新生を促進すると共に、誘導されたVEGF-CはPDGF-Bの発現を増強し、新生毛細血管の構築に関与する(投稿中) (5)糖尿病性血管障害をスタチン系薬剤は抑制するが、それにはPDGF-BB/周皮細胞は関与せず、内皮におけるNOS系の活性化が重要である(投稿中)。 このように各種病態において血管新生過程における重要な分子メカニズムが明らかになった。 (714字)
|