研究課題/領域番号 |
18390139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
朝長 啓造 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (10301920)
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研究分担者 |
生田 和良 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (60127181)
谷山 弘行 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (90133800)
安居 輝人 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (60283074)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,220千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 1,920千円)
2007年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2006年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | ボルナ病ウイルス / 持続感染 / ウイルス性脳疾患 / RAGE / S100B / 脳炎抑制 / 中枢神経系 / 脳炎 |
研究概要 |
ウイルス性脳疾患の発症には中枢神経系(CNS)でのウイルス持続感染と過剰な脳炎反応が深く関わっている。これまでの研究により、CNSでの持続感染の成立には、ウイルス側の複製調節に加え、宿主脳内のさまざまな因子が重要な役割を果たしていることが示されている。研究代表者は、ボルナ病ウイルス(BDV)感染をモデルに、ウイルス持続感染の成立に関わる脳内因子と脳内免疫の活動を総合的に解析してきた。その結果、BDVが感染した脳内では、持続感染の成立に伴い炎症増幅因子であるS100Bの発現低下と糖化最終産物受容体(RAGE)の脱活性化が誘導されることを明らかにした。パターン認識受容体であるRAGEは、自然免疫活動の長期化や炎症反応の増幅にも関与しており、BDVはRAGEの活性化を抑制することで、宿主免疫の攻撃から逃れると同時に、持続感染の成立を図っていると示唆された。本研究は、CNSにおけるS100BとRAGEの機能を詳細に解析し、その制御に基づいてCNSから排除する新戦略を構築することを目的として進められた。解析の結果、BDVの持続感染に伴いラット脳ではS100Bの発現抑制が観察され、S100Bの機能が恒常的に抑制されていることが示唆された。S100Bの発現低下が認められた脳では、自己免疫性脳炎が誘導されないことも明らかとなり、BDVの持続感染はRAGEとS100Bの働きを抑制することで、免疫応答を制御していると考えられた。さらに、BDV持続感染ラットへ可溶化RAGE(sRAGE)の投与を行ったところ、BDV持続感染ラット脳における炎症細胞浸潤が顕著に抑制されることが示された。これらの成果は、脳内でのRAGEあるいはS100Bの制御により、ウイルス感染に伴う過剰な脳炎反応を抑制できる可能性を示している。
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