研究課題
基盤研究(B)
申請者は、骨格筋型リアノジン受容体(RyR1)のregion2の点突然変異部位に対応するRyR2内のドメイン2114-2149{抑制型ドメインペプチド:抑制型DP:domain unzip→zipに修復}がRyR2の安定化作用のあるJTV519(K201)の結合部位であり、さらに抑制型ドメインペプチド自体にもこのRyR2の安定化作用を有することを見出した。この抑制型DPはJTV519と同様に不全心におけるCa2+漏出の抑制効果があり、しかも不全心筋細胞のcell shortening,Ca2+transientをほぼ正常化し、拡張期のCa2+スパークを抑制した。このことは、RyR1/RyR2の点変異部位を含むドメインはチャネル安定化を維持する上で極めて重要な部位であるのみならず、RyR2内にチャネル安定化制御部位が内在されており、この部位は全く新しい心不全・致死的不整脈の治療ターゲットとなりうる可能性を示す。さらに、申請者らは、CPVT患者におけるRyR2のmutationをknock-inしたマウス(S2246L/+、R2474S)を作成し、これらのマウスはCPVT患者と同様の、運動負荷誘発性bidirectional VTを発現し、その原因に拡張期Ca2+sparkとそれに伴うDelayed afterdepolarization(DAD)がtriggerとなることを見出した。これらの研究成果は、心不全やCPVTの発症メカニズムの解明とその根本的治療法の開発に貢献するものである。
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