研究課題/領域番号 |
18390255
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 良輔 京都大学, 医学研究科, 教授 (90216771)
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研究分担者 |
井上 治久 京都大学, 医学研究科, 助教 (70332327)
王 華芹 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (50391884)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
17,650千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 2,250千円)
2007年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2006年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | PINK1 / Parkin / Omi / HtrA2 / Lewy小体 / Hsp90 / cdc37 / PACRG / Glup / 小胞体ストレス / α-シヌクレイン / トランスジェニックマウス / BAC / 行動解析 / メダカ / ENU / PARK4 / PARK6 |
研究概要 |
本研究では我々はまず、家族性パーキンソン病(PD)PARK6とPARK13の遺伝子産物であるPINK1、Omi/HtrA2がレビー小体に局在することを見出した。PIMK1、Omiはともにミトコンドリア蛋白質であり、ミトコンドリアがレビー小体形成に何らかの役割を演じていることが示唆された。また、ParkinはPARK2の病因遺伝子産物となるユビキチンリガーゼであり、小胞体ストレスや酸化的ストレスによる細胞死を抑制することが示されている。我々はさまざまな神経芽腫由来の細胞株を用いて、Parkinの小胞体ストレスによる転写制御を検討した。β-メルカプトエタノール(β-ME)とツニカマイシン処理で、Parkinの発現はSH-SY5Y(H)細胞、Neuro-2a細胞、Goto-P3細胞で上昇したが、SH-SY5Y細胞とIMR32細胞では増加は見られなかった。同様の発現増加がParkinとプロモーターを共有するPACRG/Glupでもみられたが、プロモーターのルシフェラーゼアッセイでは、小胞体ストレスによる発現上昇は認められなかった。これらはParkinとPACRG/Glupが細胞特異的に小胞体ストレスによって、コアプロモーター以外の部位で発現が制御されていることを意味している。さらにPINK1がHsp90、Cdc37/p50と細胞内で複合体を形成することを見出した。PINK1はHsp90の阻害剤ゲルダナマイシンとノボビオシン処理で不安定となった。ゲルダナマイシン処理でPINK1のユビキチン化が亢進し、ユビキチンプロテアソーム系による分解が促進された。さらにPARK6の原因となるPINK1のミスセンス変異L347PはHsp90、Cdc37/p50と結合せず、分解が亢進した。以上の結果より、Hsp90、Cdc37/p50がPINK1の安定性を高める役割を持っていることが判明した。
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